今日はとある大切な会議の日。
午前は会議のための資料づくり。別にこの日のためにやってきたわけではないけど、でも、一部の子にとっては、やはりこの会議の結果は大きいと思うわけです。「あんなことがあったよなぁ」「こんなことがあったよなぁ」「あの時のあれがここにつながるのかぁ」。一年間のいろんなことが頭の中をぐるぐると駆け巡ります。
でも、結果が出たら、そこでFIXです。その結果をいじるのはアンフェアです。だからこそ一年間粘るわけです。
で、午後から会議。
みんなで結果を確認しあって、とりあえず終了。
さて。一年間の勝負は終わった。今日は早く帰ろう…。
投稿者: ituki
歯止めは必要なのかなぁ
何が悲しくて1日おきに難波まで行かなきゃならんのかと思うのですが、今日も難波です(笑)。
今日はこれの第2回目です。
今日は織田さんvsWinterさん。さてさてどうなるかな。
まずは織田さん。
織田さんは、ブルーボーイ事件から30年の空白があったこと。そのために、治療が再開した時、少数の病院に人が殺到したこと。そのためにインフラの整備が追いついてないこと。しかし、医療はインフラの整備なしにはできず、結局、精神科医が治療をしながらガイドラインも考え、インフラの整備もしなくちゃならなくなったというあたりの話をされました。で、だからこそおもしろいんだけど、新規に参入してくる人にとってはハードルが高いだろうなと。そりゃそうですよね。
で、印象的だったのは…。
ひとつはインフラの整備について引用したのが「戦争で玄人は兵站を語り、素人は戦略を語る」だったっていうことですね。「よりによって戦争かよ!」って思いながらも、なるほどなと。
あと、自殺対策について元警視総監が話した内容を引っ張ってこられたんですけど、で、それはそれでいいんですけど、「講演を聞きながら、ずっとGIDにひきつけて考えていた」って言っておられたんですよ。てことは、織田さんの中で、今GIDが中心課題なんだなって、あらためて思いました。
で、Winterさんは「Gender recognize」の必要性と「特例法批判」(笑)でした。
まずは、国際人権規約とか社会権規約とかジョグジャカルタ原則なんかを引っ張ってこられて、「Gender recognize」の正当性を主張されました。そういう意味では、特例法は正当であると。そのあと「however(笑)」と続くのはお約束です。会場にさざなみのように笑いが広がりました(笑)。
で、拷問禁止の条約とかいろんなものを引っ張ってこられて、手術要件の不当性を主張されたのち、イギリスの性別承認法やアルゼンチンの性同一性法(Gender identity law)なんかを紹介して「性別承認に医療が一切関与しない国もある」とされました。
で、質疑応答。
まずはこんな質問。
日本においてはもともと性別移行のハードルが低い文化があるのではないかと。で、例えばアルゼンチンのようなことをしたら、とめどなく性別移行の人が出てくるんではないかと。歯止めはどうなるのか不安だと。
で…。
わたしなんかは「いいじゃん」と思うんですよね。というのは、本来性別なんて何回変えてもいいし、その重みがもっと減ればいいと思っています。で、例えば、ネタで性別を変える人がいてもいいとも思っています。なぜなら、「望まない性別」での生活がとてもしんどいということをGIDという存在が証明している(はず(笑))だからです。まぁ、そんなもん、続きません。
これ、学校の制服についても言えるわけで、ネタでスカートはいて女子生徒の生活やって、果たして何日もつかなと(笑)。で、もしもそれが居心地よかったら「よかったね(^^)」なわけです。そんなのでいいと思っているんです。
で、はじめのうちは、たぶんいろんな人がいろんな形で性別変更していくだろうけど、結局はどこかで平衡状態がやってくる。つまり、必要な人はするし、不要な人はしない。そんなところにくるんじゃないかなぁ。
で、何が問題かというと、そこに外科治療が必要となるったところだと思っています。という意味では、Winterさんの話は、深く納得がいくんですよね。
で、わたしもひと波乱(笑)ののち質問。
わたしの質問は、ひとつは「(未成年の)子なし要件」のもたらすストレスについてでした。「子どもがいるためにトランスできないストレス」「トランスしたらしたで性別承認されないために実態的な性別とは法的には反対の性別になり、それが子どものための稼ぎを邪魔する可能性が高いというストレス」みたいなのを考えると、「(未成年の)子なし要件」はかなりまずい要件なんじゃないかと、かねてから思っています。Winterさんは心理学者で臨床もしているということなので、そのあたりについて聞いてみました。
あ、そうそう。日本では性別移行の縛りはゆるいかもしれないけど、「家族の縛り」はきついように思うし、いまそれをますます強くしようとする動きもあるように思いますねぇ…。
それから、もうひとつは「移行した性別での承認が簡単になると、さまざまな不利益は性別移行をすることで回避する回路ができ、それはひいては「あえて性別移行しない人」へのバッシングの強化につながるのではないか」ということでした。
で、結論的には、どちらの質問も意図を汲んでもらえなかったなぁと(笑)。
ま、そんな感じで2回目終了でした。
効果のほどは?
11月にプレマリンを1日1錠からエストラーナを2日に1枚に変えました。
ある人に聞いたら、
「エストラーナは吐き気なんかが起こって、自分にはきつすぎた」
ってことだったので、数値的にはどうなるのかなぁと思っていました。
ちなみに、エストラーナに変えてから、久しぶりに胸に張りを感じたり、少しだけ大きくなった気がしたり。ま、ほんの少しですけどね(笑)。
てことで、測定結果。
| 測定日 | E2(pg/ml) | T(ng/dl) | 黄 | 卵 | 薬(錠/日) | ビールの本数 | ビールの味 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2006/08/10 | 67.3 | 0.05(ng/ml) | 4 | 1本弱 | ◯ | ||
| 2007/02/08 | 1430.0 | 5 | 1本弱 | ◯ | |||
| 2007/04/10 | 1386.0 | 4 | 1本弱 | ◯ | |||
| 2007/06/14 | 587.2 | 3 | 1本 | ◯ | |||
| 2007/08/16 | 104.1 | 2 | 1本 | ◯ | |||
| 2008/02/14 | 681.1 | 2 | 1本 | ◯ | |||
| 2008/04/10 | 418.0 | 1.5 | 1本+α | ◎ | |||
| 2008/06/04 | 65.0 | 1 | 1本では足りない | ◎ | |||
| 2009/01/27 | 69.0 | 1.5 | 1本 | ◎ | |||
| 2009/09/17 | 88.8 | 603.9 | 1.5 | 1本 | ◎ | ||
| 2009/12/8 | 174.9 | 33.6 | 2 | 1本 | ◎ | ||
| 2010/04/26 | 97.5 | 5/3 | 1本 | ◎ | |||
| 2010/08/09 | 10以下 | 0.4 | 12.9 | 43.3 | 0 | 1本 | ◎ |
| 2011/02/16 | 43 | 0.3 | 13.7 | 35.3 | 0.5 | 1本(無敵) | ◎ |
| 2011/09/21 | 24 | 0.2 | 14.3 | 36.3 | 0.5 | 1本 | ◎ |
| 2012/07/24 | 10以下 | 0.1以下 | 17.8 | 63.0 | 0.5 | 1本 | ◎ |
| 2012/11/17 | 30 | 0.2 | 9.9 | 25.1 | 1 | 1本 | ◎ |
| 2013/11/11 | 42 | 0.1 | 4.7 | 19.2 | 1 | 1本 | ◎ |
| 2014/03/04 | 50 | 0.1 | 10.2 | 22.1 | 1/2 | 1本 | ◎ |
※2013/11/27よりエストラーナを1/2
なるほど。黄体化ホルモンがかなりあがってます。これが胸の張りの原因かな?あと、卵胞刺激ホルモンが少しあがっています。これが胸が少し大きくなった原因かな?
実はこのあたり、あまりよく知らないので、ぜひともご教授いただきたく^^;;。
ちなみに、基準値は以下の通り。
| ホルモン | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| E2(pg/ml) | 19~51 | 19~226(卵胞期)・49~487(排卵期)・78~252(黄体期)・39以下(閉経後) |
| テストステロン血清(ng/dl) | 225~1039 | 3~67 |
| 望ましいT値(ng/dl) | 100 |
で、ホルモンよりも問題なのはγGTP関係です(笑)。
| 測定日 | γGTP | ALT |
|---|---|---|
| 基準値 | 1-80 | 5-45 |
| 2010/08/24 | 107 | 36 |
| 2011/08/23 | 223 | 82 |
| 2011/09/21 | 184 | 57 |
| 2012/07/24 | 100 | 29 |
| 2012/11/17 | 72 | 26 |
| 2013/11/11 | 118 | 34 |
| 2014/03/04 | 100 | 22 |
一時223までいったけど、あれ、絶対に測定した日の問題だと思います。だって、夏の終わりだもん(笑)。今回は100か。ま、えーか(笑)。
てか、今度の土曜日から一週間「まつり」がはじまるんですけどね^^;;。
モヤモヤ…
今日からこんな連続セミナーがはじまります。
今日はその第一回目、康さんvsSam Winterさん*1です。テーマは「子どものトランス」です。さてさて、どうなるやら。
とりあえず、仕事を終えて難波まで。遠いわ…。
で、セミナースタート。
康さんは3人の症例を紹介しながら、具体的な話を展開されました。
子どもの場合は身体治療の話はほとんど関係ないので、どちらかというと「サポートのあり方」と「カムアウトの是非」の話になります。結論的には「ケースバイケース」なんですが…。でも、出された症例に限って言うなら、カムアウトしてる子のほうがうまくやってるように見えますねぇ。なんというか…。ノンカムの子の「やり過ごし方」は、常に「ウソ」が伴うんですよね。それがすごく気になった。ま、「方便」っちゃあ、それはそうなんですが…。
続いてWinterさん。
いきなり「脱医療」です。「Gender DysphoriaではなくGender Different」とか「Trans GenderではなくTrans Gifted」とか、なかなかおもしろい言葉が並びます。で、話は当然DSMとかICDの話になるわけですが…。まぁ、それぞれ脱医療の方向に向かっているのはいいんだけど、DSMやICDに入っている時点で「病理」だと。そこの矛盾をどうするか。で、「Zコードに入れたらええやん」と。ま、そんな話でした。
(ここから追加)
そうそう。とても印象的だったのは、「子どものトランスジェンダーをもしも社会が受け入れられないなら、それは社会の側がGIDであるといえるのではないですか」という言葉でした。
わたしもたまぁに人前で話をするときに「子どもたちが社会に適応不良を起こしているのか、社会が子どもたちに適応不良を起こしているのか」って言いますが、そうなんですよね。
(追加、ここまで)
で…。
なんか、モヤモヤしちゃいました。ま、Winterさんが客層を把握しきれてないってことはあったかもしれません。が、それよりも大きなモヤモヤの原因は「脱医療と言いながら、論議されているのは医療者としてのサポートの方法」ってあたりなんでしょうね。まぁもちろん、スピーカーが医療者なんで当たり前っちゃあ当たり前なんですけど。でも、会場からの質問も、医療者にHUBの役割を期待するような感じなんですね。
このあたりにモヤモヤを感じるのはなぜかなぁと考えると、きっとそれは、わたしが在日外国人の交流会や隣保館学習会にかかわってきたからなんでしょうね。
おそらく医療者にHUBであることを期待する根っこにはやはり「専門家」っていう意識があるんじゃないかなぁ。
でも、隣保館学習会も在日外国人生徒交流会も、部落外であり日本人である「わたしたち」がやってきました。やる人に専門性や当事者性がなくともできるというところからスタートしたからこそ、「広がり」ができたんだと思います。
考えてみると、例えばサポート体制をつくることや、専門家を育てることって、「他者を動かすこと」です。でも、交流会を企画することは「自分が動かすこと」です。前者と後者では、後者が圧倒的に楽だと、わたしは思います。だって、やろうと思った「わたし」が「やろう!」と手をあげればすむからです。
そんなことを、わたしは解放運動や在日朝鮮人教育運動から学んだ気がします。
うーん。
このモヤモヤ、どうしよう…。まぁ、「第3回」があるか(笑)。
*1:≠うぃんた(笑)。って、見てねーよな^^;;。
無題
「おやすみ」(^^)
どの角度から語るのか
今日はウトロのフィールドワークです。
大雪注意報が出て、京都府南部にも小雪がちらつく今日、なにが悲しゅうて外を歩くねんって話ですが、夏に日程を決めたのでしかたないんです(笑)。
今日お願いしていた講師はもともとはS藤さんって方だったんですが、体調を崩されて、急遽T川さん*1って方がピンチバッターです来られました。
T川さんの話、とてもよかったです。
もちろんS藤さんの話はウトロの現実をとてもていねいに話されて、すごく勉強になります。それはそれでとても大切だと思います。それに対して、T川さんの話は「守る会」としての話なんですね。つまり、支援者としてウトロをどうまなざしてきたのか。そして、自分にできることはなんだったと考えたのか。そして、支援者として今後ウトロにどうあってほしいのか。そんなことを話されたように思います。
これ、一歩間違えると「当事者の主体性をさしおいてなにを」みたいはことになりかねないのですが、きっと、いや、絶対にそうはならない。なぜなら、ウトロと守る会はそういう関係をつくってきたからです。その何人かのうちのひとりがS藤さんでありT川さんである。そして、T川さんの「役割」は、たぶんT川さんが語られたことなんだろうなって、わたしなりの20年のウトロとのつきあいの中から感じました。
ひとつの町をめぐって、いろんな語り口がある。ひとつの物事には多面的な見方がある。そんなあたりまえのことを、今日再び感じさせてもらいました。
*1:外川さんではない(笑)。って、わかんねーよな^^;;
階段をひとつ上がる
去年は「折り返し点」とか言ってしまって、
「いつきさん、100歳まで生きるつもりなんだ」
って笑われちゃったわけですが^^;;。
これからの一年は、たぶんかなり勝負をかける一年になる気がします。少しひるみそうなところもあるのですが、そこはそれ。「折り返しの2年目(笑)」です。
少しワクワクする52年目のスタートです。
リクエストに応えて
昨日のレッスンの最後に
「あんなところの滑り方が知りたい」
というお客さんからのリクエストがありました。
「あんなところ」って、悪雪じゃん^^;;。
でも、お客さんのリクエストであるなら仕方がありません。ご要望にお応えしましょう。
てことで、午前のレッスンは「ややこしいところ」ツアーです。
まずは「あんなところ」と言われた悪雪からです。荒らされた新雪を一晩おいた雪です。滑る場所と滑らない場所が混在していて、しかも適度に重い雪がある。これはどう滑る?答えはジャンプですね。
お次は40度くらいの短い斜面です。たぶんはじめて立つ人にとっては崖です。ここは…。やはりジャンプですね。
で、天然物のコブ。リズムが読めないのがたのしい。ここは…。ベンディングですね。
そんなこんなで、午前2時間、たっぷりと「あんなところ」を案内しました。
で、午後は基礎練習から応用へ。そんなことをしながら、フォームに刺激を入れて矯正です。
レッスンが終わってペンションで再び出会うと
「いやぁ、よく滑った」
とのお言葉。密かに心の中でガッツポーズです。
帰って行かれるお客さんたちを見送って、さぁ、わたしも帰るかな。明日から日常だ?
なにをせいと^^;;・雪と氷の世界(その1)
今日、明日と「雪と氷の世界」です。まぁ簡単に言うなら1月中旬のインフルエンザ騒動のリベンジってところですか…。
で、レッスン開始。
今回の生徒さんは3人。ところがみなさん、完璧な上級者です。なんせ、ゴールド保持者とか1級保持者ばかりです。んな人になにを教えろと…。
まぁ、ちゃんと見ると、それなりにみなさんクセや矯正すべきところは、あるにはあります。でも、それをどうやればなおせるかというと、これは難しい。
「ある技術」を習得するためのレッスンは、基本的には簡単なんです。そのためのカリキュラムが教程に載っているので、それをやればことはすみます。ところが「クセ」をなおすためのレッスンは「クセ」を顕在化させて気づいてもらったり、それを修正ための体の動きを別の動きをすることで実現したり、まぁ、いろんなことを試してみないといけない。言うならば「オーダーメイド」のレッスンになります。なので、「分析力」と「想像力」と「挑戦力」が必要になります。で、んなもん、わたしにあるかというと、あまりないわけですよ。
でもまぁ、常連さんなので、みなさん、笑って許してくださるわけで^^;;。
で、こういう時のレッスンって、自分のためにもなるんですよね。いろんなことを試すことは、自分のクセの矯正だったり技術の習得だったり動作の洗練だったりするわけです。おかげさまで、いいスキーの時間を過ごさせてもらったわけで、個人的には「こんなんでレッスンっていっていいの?」状態でした。
にしても、驚いたことがひとつ。
実はわたし、これまで使っていた板は20世紀に買ったものでして。で、それなりには使えるんですけど、最近の滑りがどうしてもできなかったんです。
ところが、今年一念発起して、新しいスキー板をポチりました。果たして滑りは変わるだろうか。これ、ビミョーです。変わらなかったら技術がないってことです。変わったら板の特性に依存してるってことです。どっちにしろイマイチやなぁと思っていました。
で、今回新しい板に乗ったわけですが…。
あきれました。あの苦労はなんだったんだと^^;;。どうしてもできなかったことが、あっけなくできてしまいました。どころか、「んなもんできるかよ!」って思ってたこともできちゃいました。
「たぶんそれを実現するためには、体をこう使えばいいよな」
とは思っていたのですが
「それ、重力的にムリやろ」
と思っていたんです。それができてしまう。
まいったなぁ…。
でも、楽しいなぁo(^^)o
特殊業務
今年から全体的に特殊業務の内容が変わって、本格的な特殊業務が例年は一回だったのが二回に変更になりました。それがはたしていいことか悪いことか。「機会が増えた」と言えばいいことなんだろうけど、「挫折の回数が増えた」と言えば…。ま、それも考えようによってはいいことかもしれないけど、「不要な夢への挫折」はイマイチかなぁという気もしないでもないです。
ま、それはおいといて。
そんなこんなで、今年も特殊業務の日がやってきたわけですが、今年もわたしは放送担当。
これ、事務仕事しなくていいとか、黒子だからラフな格好でいいとか、いろいろ楽なところはあるのですが、なんだかんだいってタイムキーパーですから、それなりの緊張感はやはりあるし、基本的には「孤独な仕事」なわけです。まぁ、性にはあってますか。
てことで、今年も淡々粛々と事を進めて、ノーミスで終了。いや、ミスしたら、下手したら新聞載るし(;_;)。
よかったよかった。