平常運転

なんか、先週の金曜日から昨日までハチャメチャな生活をしてました。いや、昨日はおとなしかったけど、出張なんかで職場に行けてませんから、今日は貴重な出勤日です。なんせ、職場に行かないとできない仕事がありますから。
てことで、貴重な平常運転の1日です。あれをやってこれをやってと、行きの電車の中でいろいろ算段。でも、職場に着くとそうはいかないのが世の常です。外部からはいろいろ連絡があるし、仕事は降って湧いてくるし。でもま、そんなもんでしょう。そんなこんなの間を縫って仕事をしていくしかないんでしょうね。
放課後は放課後にしかできない作業。
なんでも、耐震工事の時に教室のスピーカーの配線を間違えたとかで、スピーカーが鳴らない教室があります。で、廊下のスピーカーは鳴るので、そいつを教室内に設置する作業。これ、授業中にはできません。
廊下のスピーカーは、外側から見たら一切ネジが見えません。どうやってはずすんだ?あれこれ考えて、それでもなんとかはずして、コードを延長して、無事設置終了。
でもま、こういうのが楽しいんですよね。
さてと。帰りましょう。

問題の所在はどこか

わたしは今も特例法には反対しています。そのことは、それをつくったゼロ島さんにもずっと言い続けてきました。と言うよりも、月一回ある会議では毎回のように特例法批判がわたしだけではない人から出され、そこにゼロ島さんもおられました。
だから、ゼロ島さんとわたしとは対立する立場でした。
じゃゼロ島さんが敵かというと、それは違います。
少なくとも、ゼロ島さんは「枠組みが変えられる」ということを提案し、とても大きな制限はあるものの、それを実現しました。つまり、それは「枠組みは変えられる」ということを提示した人でもあったということです。それは「枠組みを変えたい」と考えるわたしにとっては、変える現場や手法の違いはあるものの、希望でもあるのです。
そして、もしかしたら、ゼロ島さんへの批判はわたしへの批判ともなりうる。わたしも「わたしの枠組みの変化」の手法の違いやその中身の不十分さゆえに批判を受けるかもしれない。いや、すでに批判されている。でも、だからと言って、わたしはやめない。わたしの基本的な発想はゼロトレランスではないからです。もしかしたら、そのことで人を傷つけることがあるかもしれない。そしたら、真摯に謝り、よりよい場所を模索する。「より現実的で、それでもよりマシな解」を探しながら、右往左往するしかないというのが、わたしの基本的な発想です。

ゼロ島さんとわたしの対立は、しょせんはコップの中の対立でしかありません。当事者であるわたしと当事者ではないゼロ島さんが同じコップにいるかということへの疑問があるかもしれません。でも、わたしは「同じコップ」と考えています。なぜなら、わたしは「当事者性に依拠しない」という立場をとっているし、だからこそカウンターの仲間と一緒にやることが可能なんです。
じゃ、コップの外にあるのは何か?本当の敵は何か?
そりゃ、天皇制に決まってるでしょ(笑)。

(追記)
とは言え、特例法は天皇制の枠内だしなぁ。
あと、「差別の解消ではなく理解の促進」とか言ってる人もいるしなぁ。
いくらわたしの線はブレるとはいえ、そのブレる線ですら引くのが難しい。
まぁ、結局あれか。枠組みをそのままにしてその中に取り込むか、枠組みを広げてそこに居場所をつくるか、それとも枠組みそのものを壊すかなんだよなぁ。

とある研究会

今日は午前中は病院なので、ゴンさん家で少しゆっくりして、京都に向かいます。が、どうやら人身事故があったらしいです。ダイヤは大乱れ。
でも、なんか、JRのみなさんが大謝りをしてるのが違和感ですね。別にJRの責任じゃないし。事故だし。で、もしもその事故が自死なんだったら、もしかして自死という道を選択せざるを得なかったこの社会のせいやし。そして、もしもその社会をつくりだしたのが政治だとするなら、現政権のせいやし。そこまでJRのみなさん、謝らなくていいと思いますよ。そんななか、精一杯早いルートを教えてくれたり、がんばってはりました。

おかげさまで、なんとか病院到着。で、無事ホルモンゲットして、とりあえずお家へ。
昼ごはんを食べたら、某研究会です。
これ、毎年カルチャーショックを受けます。なにせ、作法が違う。たぶん、その作法の違いは、集まってくる生徒の違いでもあるのかな。
で、去年も質問したけど、今年も質問したりして。でも、なんか、モヤモヤする回答だったりして。
こはちゃうな…。
まぁいいや。
今日はさっさと家に帰って、さっさと寝ましょう。

さびしくなるなぁ

朝、Mりなさんからメール。あわてて確認すると。

大島さんが亡くなられた。

そうか。1月にお会いした時に顔が真っ黄色で、そこにいたお医者さんたち絶句してたけど。わたしは「みかんの食い過ぎでしょ」って、とりあえず笑いでごまかしてたけど。やはり、ひどい黄疸だったんだ。でも、来月会えると思ってたから、やはりショックです。
はじめてお会いしたのは、2002年の岡山であったGID研究会。でも、本格的につるむようになったのは、2003年の東京ウィメンズプラザであったGID研究会ですね。その後、一宮のtfnの懇親会では、本来ノンアルなのにお酒を持ち込んでワイワイ飲んだり。そして、なんと言っても神戸のGID研究会以降、ほんとうに親しくおつきあいさせてもらいました。札幌であったGID学会では雪の中を子どものように走りまわっておられました。
K藤さん曰く
「今まで見た最高齢のADHD
ですね。まぁ、だから駆け抜けて行ったのかな。

特例法のことではもちろん対立する立場にはありました。でも、対立する立場であることを前提に呑める人でもありました。でもなんか、飲み過ぎの責任の一端がわたしにもある気がする。
なんしか、ご冥福をお祈りします。

で、打ち上げとか

その後、お好み焼き屋さんで打ち上げ。なんか、校長さんも来られて、こちらもなかなかな盛り上がりです。
にしても、おいしい!お好み焼き屋さんではありますが、まぁ鉄板焼き屋さんですね。ステーキとかキノコ炒めとかひねぽんとか、まぁどれもこれもおいしい。これはワインがすすむというものです。途中、カキのお好みを頼んだ方がおられたのですが、焼き方を見て
「これ、京都ではまんぼっていうんですよ」
なんてことを言ったあたりから、今度はお好み論議が勃発したりして、かなり楽しい夜でした。

で、終わらないのがゴンさんです。次はゴンさん家で家呑みです。しかも、Y本さん@在日外国人生徒交流会世話人を呼び出してしまったりして。
今度はおいしい日本酒からのウィスキー。お宝映像を見ながら、楽しく夜がふけていきました。

やはりノリがいい

今日は合格発表の日です。なので、授業はなし。そんな日に、お友だちというか先輩のゴンさんから「うちの学校に来て」という連絡があったので、行くことにしました。
そう言えば、1月にも近くの学校に来たんですけど、今日はどんな感じだろう。とか思っていたのですが、なんしか眠いです。てことで、学校に着いたら、とりあえず保健室で小1時間寝させてもらうことにしました。で、起きたのはお座敷開始5分前。大丈夫か?
と思ったら、こないだと同じです。ものすごくノリがいい。ニコニコ話を聞かれて、ところどころでおどろいて。みなさん、とても楽しんでくださったみたいです。
播磨地方、ええなぁo(^^)o

久しぶりのおさんぽとか

今日は東北学院大学のK坂さん・I川さんと学生さんや、I川さんの教え子さんとかと一緒に久しぶりのおさんぽです。この人たちこないだの10月にすんごくお世話になったので、わたしとしても思いっきりもてなさなきゃなということで、M木ちゃんとふたりで迎撃作戦敢行です。
朝、いつものようにグダグダとして、やがておさんぽ出発。今回は南コースと北コースの間にインターバルを入れて、少し映像を見てもらうことにしました。
にしても、さすがは専門家です。ものすごく真剣&積極的です。そしてなにより、ものすごい好奇心。ほんの少しも見逃すまいというか、なんなら「新たな発見はないか」という感じです。
途中から少しずつ合流する人も出てきたりしながら、結局フルコースを歩いておたふくへ。
ちなみに、事前に電話したら「いっぱいやし入れへんで」と言われたけど「とりあえず行きますわ」と言ってしまうのは、昨日と同じです。そして、やっぱり詰めてもらって入れるのも昨日と一緒です(笑)。
そんなこんなで、楽しいおたふくのあとは、京都駅まで移動して、フレスコへ。さらに途中帰る人もいたけど、最後まで呑んでるK坂さんはすごすぎます。てか、急遽ホテルをとってたし。
ということで、ものすごくめまぐるしくも楽しい3日間も無事終了。
さてと。明日は日常…。じゃないな^^;;。

すごいな

今日は今年度最後のトランスジェンダー生徒交流会です。さてと、どんな話し合いになるかな。
でも、まずはお昼ごはんづくりから。今日のメニューは「チーズフォンデュ」と「チョコフォンデュ」です。ちょいと豪華です。参加者の子ら、はじめは少し緊張もあるけど、だんだん緊張が緩んでくるのがわかります。
と、ある参加者が「これ」と紙を持ってきてくれました。来年度からの「特別な配慮」の一覧表でした。みんな「なになに?」と集まってきます。で、口々に「すごい!」とか「自分はこれなかった」とか言いはじめます。わたしも見ながら「ここ、イマイチやなぁ。ここ、闘お」とハッパをかけます(笑)。
で、話し合いの時間。
はじめは和やかですが、少しずつツッコミが入りはじめます。わたしもだんだんヒートアップしてきて、畳の上によじ登って、ガンガンツッコミはじめました。そうこうするうちに、泣く子も出てきたりして。それでも、最後まで語り切るのはすごいです。わたしも先輩たちに「自分の経験を返したれや」といろんな人に振ります。するの、みんなが口々に自分の経験を話してくれる。そんなヤツらもほんとうにすごいです。
しかし、追求するのはとてもしんどい。たぶん、ワインなしではとてもじゃないけど神経がもちません(笑)。
てことで、ものすごくしんどい話し合いの時間も終了。いろんか緊張が一気にほどけてしまいました。

てことで、打ち上げ。
今回は東北からのお客さんや、その関係の人、さらには大阪教育大学のお客さんなんかもいるので、あちこちでおしゃべり。
さらに、数人は十三に移動して「あらい商店」へ。電話したら「あかんで、いっぱいやで」と断られたけど「とりあえず行きますわ」と押しかけてみると、カウンターにはカウンター界のVIPがおられるわ、座敷におられるのはSゃ納さんだったりするわで、完全に身内ばかりです。なので、席を譲ってもらえて、無事カレーにありつけたわけですが、わたしはM木ちゃんに腰をもんでもらっているうちに記憶が飛んでました。ちなみに、なんでも、Mニョンさんもマッサージしてくれたとか。ビックリしますわ。
てことで、終電で京都へ。向かうは東九条です。

変わるんだな

今日は北摂地域のとある学校でお座敷です。
学校のお座敷で、ちょいとしんどいのが、校長室に通されること。
もちろん、迎えてくださるみなさんはそれなりの敬意をということで校長室に通されるんでしょうけど、慣れないですね。できれば職員室の片隅とか、保健室とかのほうがはるかにいごこちがいいです。
校長室のしんどさは「ちゃんと話をしなきゃならん」ってところです。で、この「ちゃんと話」ってのはしんどい。おそらく校長さんはわたしがどんな話をするかとか、どんな人間かとか何も知らない。なので、それに探りを入れるような会話になります。で、わたしはというと、これまたいろいろ考えなきゃならないことがあるから、「はい」「ええ」「そうですね」くらいしか話せない。あるいは時として知識をある程度持っておられる校長さんだと、「理解があるよアピール」をしてくださって、それはそれでうれしいんだけど、「そこ、ちゃうし
」っていうところがあったりするんだけど、それも言えないから「あー、ですよね…」みたいな会話になります。
で、終わってから再び校長室に通されると、今度はかなり楽です。わたしがどんな人間なのかとか、どんな話をするのかとか、なにを考えてるのかとかがわかったうえでの会話になるので、警戒心みたいなものがなくなるんですね。
今日のお座敷でも、なんか、そんな「ビフォー・アフター」みたいなのが感じられて、なかなかおもしろかったです。

それからもうひとつの変化は、ほんの少しだけリスペクト感が出ることかな。
たぶん、単なる平の高校教員だから、「まぁたいした話もでけんやろう」みたいな感覚が伝わってくることもなきにしもあらずな時もありますが、話のあとにはそういうのはなくなります。まぁでも、「たいした話」はもちろんでけんのですが、それなりにものを考えてきたし、それなりの経験も積んできたし、その中身は、単なる年数とは違うものなんですけど、それはなかなかわからないんですよね。
もっとも、同じことは、「迎える側」としてのわたしにもありうることなんで、そこは「自戒の念を込めて」ってことになりますか…。
あー、でもわたしは好奇心旺盛だから、ちょいと違うかなo(^^)o

伝えなきゃならないこと

まんまるの会まで1時間ほどあったので、散歩と買い出し。
で、5時半くらいからボチボチ第一部のスタートです。
まんまるの会の第一部は、単なる自己紹介です。とは言え、常連メンバーがほとんどなので、普通の自己紹介ではダメです。なので、「近況報告とその日のお題でひとネタ」にしています。これが苦しい。まずは「近況報告といっても、なにもないなー」ってなります。
でも、それが大切なんだと思います。だって、2ヶ月も間があいていて、なにもないはずがない。いや、なにもなくてもいいんです。なにかひとつはものを考える。それを振り返り、思い出し、掘り起こし、言葉化し、伝えるという作業が、トランスをするためには必要なんだと思うのです。そして「お題」は、それを「自分の人生」という、さらに長いスパンで行う。
たいていの人は「なにもないなー」って言ったあとに「あー、そう言えば」って語りはじめられます。それがおもしろい。そして、みんなでその話に集中する。
教員してると、自分の話にみんなが集中するなんてことは日常のことですが、そうでない仕事をしている人にとっては、もしかしたら日常あまりないことなんじゃないかと思います。ましてや、こもり気味のトランスなんかだと、ほとんどふだん経験できない。それを経験することもまた大切なんじゃないかな。
そんなことを考えています。
で、話を聞いていると「あー、それそれ!」ってことに突き当たることがよくあります。
今日の「それそれ!」は「伝える」ってことでした。簡単に言うとこんなことでした。
いま、巷で「カミングアウト、イェーイ!」っていう感じがある。でも、実はとても少数です。トランスをほんとうに成功させている人間は、基本的にはカミングアウトしない。カミングアウトしないから顕在化しない。だから、後輩トランスからは、たとえそこにいたとしても、出会えない存在になる。ということはロールモデルにならなくなってしまう。すると、「トランスを成功させるためのノウハウ」が伝わらなくなってしまう。
じゃ、なにが伝わるか。
それは、例えば「カミングアウト、イェーイ!」的なキラキラ感。あるいは、「顕在化せざるを得ない」「同じような人」。いやもう、某所で「クラブの先輩に同じような人がいて」なんてことをどれほどよく聞くことか。たぶん、パンデミック状態です。しかも、社会の中に最近「トランス枠」みたいなのができつつあって、そこで受け入れてもらえるもんだから、それを「成功」としてしまう。で、それが顕在化しているから、「トランス枠」に入ることが成功なんだとなってしまう。
で、その人が言っていたのは
「なんかあかん気がする」
ってことです。
「伝えなきゃならないものがあったのに、それを伝えてこなかった自分が、最近伝えなきゃならないんじゃないかと思いはじめた」
ってことです。
クローゼットで生きながら伝えるという難しさ。でも、たぶんわたしはそれを可能にする「場」をつくってきたのかな。もしもそうなら、やってきてよかったな。

ちなみにわたしは…。
完パスでもないし、カミングアウトもしてないけど、たぶんクローゼットでもないし。やはり一周まわって「不完全フルタイムトランスジェンダー」なのかな(笑)。
で、こんな生き方もまたあるということは、伝えなきゃならないことなのかもしれません。