玖伊屋はあけたけど

朝、目が覚めるとほとんど人がいません。そうか、みんな帰ったのか…。
残ったのは4人ですが、昨日の夜に焼けたパンと今回料理スタッフで参加してくれた上の子どもがつくったオムレツの朝ごはん。さらに残ったパンはフレンチトーストにしたりして、なかなか豊かな朝ごはんになりました。
で、片づけをしておたふくへ。今回のおたふくはIずみちゃんとわたしのサシ呑みです。なんか最近どんどん人が減っていってるんだけど、まぁそれも時の流れというものです。
でも、Iずみちゃんとのサシ呑みは楽しい!まぁ、それはそういうものですよね。考えてみたら、かれこれ15年くらいのつきあいです。お互いがお互いへのリスペクトがある(たぶん)から、言葉のキャッチボールができるんですね。向かいのおじさまが「楽しそうやな、なんでそんなに笑えるねん」とあきれておられましたが、たしかに自分でもビックリするほど笑います。でもそれが自然なんですよね。
てことで、フラフラになるまで飲んだところで、とりあえずお店を出て、そこにやってきたダメダメ先輩と合流。そこからまたまた公園呑みがはじまったりして、どうしようもない夜がはじまりました。ヤバイよ(笑)。

花はないけど

今日は毎年恒例にしようとしている京都市内某所での花見です。「いつ頃からやってますか?」と聞かれるんですけど、本人もわかりません。「昼ごろから」「何時くらいですか?」「さぁ」としか答えようがありません。
とりあえず会場について、わたしはテーブルセッティング。パートナーは会場に落ちているごみ拾いをしてくれます。ありがたや(;_;)。
そうこうするうちに、少しずつメンバーが集まってきて宴会スタート。今回はカフェの店主も来られて、先週のカフェで残った燻製なんかも持ってこられました。
そうこうするうちにKうさんも来られて、いよいよ焼肉開始です。やはり花見には焼き肉でしょう。ほんとうはカンテキでやりたいんだけど、今回はやむを得ず焼肉プレートです。でも、これはこれで肉が柔らかく焼けておいしいんですよね。

途中、買い出しに行ってもらうと、買い出しのネタだけではなく、一升瓶をぶらさげて帰ってこられました。今年も差し入れがもらえたようで、ありがたいことです!
途中からIルソンさんも来たりして、飲んだくれの午後は盛り上がるのでした。でも、少し寒くなってきたので、とりあえずここは撤収です。みなさんのご協力のおかげでサクサクと撤収はすすんで、会場は玖伊屋へと移行します。

わたしはいったんUりんさんの車で家に荷物を持って帰って、東九条へと向かいます。東九条に到着すると、すでに宴たけなわです。そりゃそうだわ。そうこうするうちに、次々と人がやってきて、これはかなり盛況なのではないかなと。
玖伊屋のおもしろいところは、いろんな人が来ているというひとことにつきます。単一な人しか来てなかったらそこにあてはまらない人は来ても「同じような人」に出会えない。でも、玖伊屋ならなんなとそこにおられたりします。今回も、ふとくちをついて出たような悩み相談を受けた瞬間「ちょっと待って、この人の前でもう一回しゃべって」なんていうことがあって、いい出会いがコーディネートできたかな。
でも、はしゃいでいるうちに、これ以上はしゃがせたらダメと思ったまわりの人たちに、強制的におふとんの中に放り込まれて沈没しました(笑)。

それにしても、つくづく「その他」なんやな

今日は「なにもない」日です。てことは、仕事ができます。てことで、ゆるゆる出勤。パソコンに火を入れて、仕事開始です。
今やっているのは、来年度の人権学習の教材づくりです。今年度の担当者の総括の中で、「来年度は年度当初にすべての中身を渡そう」なんて言ってしまったので、今やらなきゃ間にあいません。
それにしても、テーマを見て教材を見たらなにをどうするかわかるだろうと思うんだけど、それに「展開例」をくっつけて、「導入◯分」とか「留意事項◯◯」とかいう表がなぜ必要なのかと。さらにいうなら「実施要項」とやらが必要みたいなんだけど、なぜにそんなものが必要なのかと。単なる授業じゃんと思うのですが、ひとつのことをやるには、とてつもなくその前に「形式」が必要らしいです。てことで、そんな書類の前でイライラしながら作文していました。

で、ヒョイとホワイトボードを見ると、特定の担任さんの前に赤丸が書いてあるのを発見。どうやら女性教員の印のようです。24人中5人。めっちゃジェンダーバランスが悪い。と思いながら、ふと
「わたしの前にはこの印はつくんだろうか」
と思ったので、そこにいた同僚に聞いてみると…。
「さぁ…」
って、あんたがその印をつけたんちゃうん(笑)。
「どちらかというと…、女…、かな」
まぁそんなもんでしょう。「どちらかというと」なので、「女の印」はつかないみたいです。
「じゃぁ、男ですか?」
というと、別の教員が
「それもちがいますね…。どっちでも…ないんじゃないですか…?」
と、遠慮がちにおっしゃいます。まぁ、わかっていましたけどね。
「でも、わたし、子どもが成人してパートナーと離婚したら性別を変えられるんですよ。で、性別変えたら印はつくんですかねぇ」
と聞くと、
「さぁ…」
という返事。
とてもとてもおもしろいです。
「じゃぁ、性別ってなんなんですかねぇ。なにによって決まるんですかねぇ」
みなさん、無言です。とてもとてもおもしろいです。
「もしかしたら、この職場の男性の数ってチンコの本数で決まってるんですかねぇ」
とぶっ込むと笑われたので、さらに
「もしかしたら、チンコ2本ある人、いるかもよ」
って笑って返事すると
「いや、わかりませんよ。いるかも」
と返されたので、フリーダムな職場だなと。
てことで、「どちらでもない性」ならしいです。
そんな時に思い出すのが、やはりパトリック・カリフィアですね。

しかしわたしは、この<大いなるジェンダー分割線>にとどまり、苦くはあるが貴重な何かを見続ける。この眺めは、危険なほどの高みからではあるが、心躍る愉快なものだ。

「どちらでもない」ことを突きつけられた時の「苦さ」は、たとえそれが自分が選択したものの結果であるとしても、やはり「苦い」のです。でも、一方、それを引き受けるという生き方を選びました。なぜなら、そこからしか「次」がないと思っているからです。少なくとも、今日、「性とは何か」というもやっとボールは投げられた。それが、文科省の言っていることに対してできる、ひとつのことだと思っています。

わたしはひ昨日はアーで、今日はイー

今日は朝から会議の1日、まぁ来年度の1年間が決まる日です。
かつて、30年くらい前に「新年度は4月1日からはじまるから、それまでは来年度のことをやってはダメ」とか言うアホな支店長がいましたが、さすがにそんな人はいませんね。が、いろんなことが同時に動きはじめるので、ニワトリ卵状態になるのはどうしたものか。まぁそれでも、いろんな頼みごとをしたら協力的な人とイマイチな人がわかるので、リトマス試験紙みたいな日ですね。
そうそう。今年度いっぱいでやめられる、とある若い女性教員とばったり会った時にいきなり
「あの、胸、触っていいですか?」
と言われたのには笑いました。なんでも、この一年間、ずっと気になってたとか。で
「いいですよ」
と答えると、触ったのち
「ご利益がありそうー」
と感動されちゃいました。どうやら、わたしの胸はビリケンさんの頭みたいなものらしいです(笑)。
でも、もしかしたらトランス女性の身体(胸)って、「双性原理」のもと、そういう「神性」を持ってるのかもしれませんね(笑)。
そんなこんなで、まぁ一日が終わりました。

で、夕方からY野さんと合流。マダンセンターに向かいます。今日はY野さんからインタビューを受ける日です。久しぶりにトランスをはじめた頃のことを思い出しながら、ライフヒストリーを話しました。
Y野さんの関心事は、トランス前とトランス後の変化のようです。それをインタビューを通じて追っかけたいみたいですね。
話をしながら、自分がなににしんどさを感じていたのかとか、それがどんなふうにして解決していったのかとか、さらに今の状態はどうかとか考えると、いわゆる「身体治療」はほとんど関係ないことが、あらためてわかります。例えば、トランス前のしんどさは仕事上の人間関係が一番の原因だったし、性別移行中のしんどさは生徒たちの視線だったけど、それは身体治療とはなにも関係なかったし、いまそれほどしんどさを感じてないのも人間関係がよくなったからだし、それでもしんどさがあるのは仕事上の問題だし。そして一番しんどいのは睡眠不足という(笑)。
てことで、たぶん身体改造は、QOLにさほど影響がないんじゃないかとか、もしも関係あったとしても、社会的なしんどさが改善されていることにプラスαとしてあるもんじゃないかなんてことを、あらためて考えたんですよね。

で、昼ごはんを食べて、おべんきょ場所に行って用事をすませて、再び大阪市内へ。ここで、少し悩み相談です。わたしに何ができるわけでもないのですが、まぁ「悩もか」とだけ話をして終了。
その後、久しぶりのインタビューです。もちろん、わたしは聞く側なわけで。実は、おべんきょの方をかなりサボっていましたが、本気でそろそろなんとかしないとえらいことになるなと思い、そのためのインタビューなわけです。
てことで向かったのはカラオケボックス。防音してあるかと思ったのですが、案外うるさいですね。てか、まわりから聞こえてくるのは、ほとんど怒鳴り声です(笑)。そんな中、ひたすら話を聞くのですが、おもしろい。人の話って、こんなにおもしろいんだ。今回のインタビューイーの方は、かなり準備をしてくださっていて、そこにはある種の意図と、それにそって再構成ライフストーリーなわけです。でも、その意図とは異なるものが、あちこちから顔を出してきます。それをつついて、何が出てくるかを待つ。そんなことをやると、インタビューイーの方もそうとう頭を使わなきゃならなくなります。かなり疲れてきたところで、でも話は佳境に入ります。そりゃそうです。ライフストーリーは後ろへ向かって「今」へと近づいていくわけで、記憶もより鮮明になるし、「今」に近づくに従って、そのインタビューイーに依頼したこちらの意図が明確になっていくわけです。
そんな時に「あと10分」のブザーが。
これ、良し悪しですね。いや、決して悪いだけではないです。だって、疲れてくるもん(笑)。
てことで、場所を変えて、少しおなかにものを入れながらインタビュー続行です。にしても、食べ物店はうるさい。なぜに音楽を鳴らす?お店はサービスのつもりかもしれないけど、聞きたくない音を強制的に聞かされるのはしんどいです。それでも、もう少し話を聞かせてもらって、ようやくICレコーダーをオフ。
2時間半くらいかな。ほんとにありがとうございました。
てことで、あとはのんびりビールを飲んで、今日も一日終了です。

自分の「地盤」はどこにある?

朝、朦朧としながらもとりあえず出勤です。さすがにきついです。
でも、職場に行ったら仕事は待ってるわけでして、バタバタと仕事を片づけて、とりあえず一段落。今年度の「始末」はほぼ終わったかな。
支店長のところにデータを持って行ったら、来年度の話も出てきたから、わかってはいたけど来年度も「ここ」ですね。まぁ、いろいろ変化はあるだろうけど、数年後を見通したなんらかの手だてをしてほしいな。ほんとにあと数年しか残されていません。

で、大阪へ。今日は毎月恒例の会議があります。が、その前にウォーミングアップです(笑)。

そうこうするうちに、Kうさんと合流。北海道の総括と今後の課題について意見交流。意見交流しすぎて会議に遅れたけど、O田さんも遅れたから「北海道は遠かった」ということにしておきましょう。
会議はいつもの通り白熱します。基本的には単なる「追認の会議」のはずなんですが、かなり本質的な会話がなされます。たしかにここは医療関係の会議ですが、法律家や教育関係者(笑)もいるわけで、そしてそういう人の話もイーブンでとりあげるわけで、そういう意味ではそれなりに学際的であるとも言えます。たぶん、いろんな医療関係のグループの中では、もっともトランスジェンダリズム寄りの場所だと思います。まぁこれでHがしさんが入ったら完璧ですけどね(笑)。

で、暑い会議が終わったらクールダウン。

わいわいしゃべって、気がつくと帰らなきゃならない時間になってました。あわててお店を出て、電車に乗ったら爆睡です。でもまぁいいや、終点まで乗るだけですからね^^;;。

今日が本番・GID学会(2日目)

朝、7時半頃に目が覚めました。眠いです。でも、とにかくお風呂に入って、支度をして、途中コンビニで朝ごはんを買って、会場に向かいます。
まずはパソコンの接続確認です。なんか、機材がやたらあります。すごいな。つながりました。
午前一発目のシンポジウムは「GIDの用語をめぐる諸問題」。まずはgender incongruenceの日本語訳をどうするかという話です。池田さんからは、根本的な概念についての話が提示されました。続いて、中根さんから歴史的な話が提示されました。そして、針間さんからは「ねちっこい日本語と英語の比較」の話が出されました。
それにしても、去年の夏に弘前大学で集中して話をしたときにセクシュアリティをめぐる歴史について少し勉強しようと思って、康さんからスライドをもらったのですが、アレを読んで目の前の霧が晴れた気がしたんですよね。それは、同性愛がたどってきた「脱病理化」の道筋をトランスもたどっているということがわかったんです。それは
「宗教的な罪」→「犯罪化」→「病理化」→「脱病理化」
です。で、問題なのは「病理化」は「よかれ」と思ってやっているということです。つまり、「罪でもないよ、犯罪でもないよ。病気なんだよ」ということです。つまり、社会的なスティグマを、一度「医療モデル」で回収しようという話なんです。で、これを通過しないと「脱病理化」=「社会モデル」には移行できない。たぶん、それが歴史なんです。
それは、例えば部落だって
「中世におけるケガレ(宗教的な存在)」→「近世における身分の固定(違反すると処罰の対象)」→「さまざまな起源説の研究(部落に原因を求める=医療モデル)」→「水平社に代表される解放運動・部落史の見直し(社会の側に原因を求める=社会モデル)」
という道筋をたどってきました。
康さんのスライドのおかげで、そういうのがすべて結びついたんですよね。
で、トランスは現在移行期にあります。それは歴史の必然です。「病理化」にとどまることは、すでにないです。が、それを「世界はこうだから」というやり方でやるのか、あるいは「専門家」が時代を読んでやるのか。たぶんそうではなくて、当事者が声をあげていく中で進めていかなくちゃいけないんだろうなと思いました。まぁ、もちろん「当事者とは誰か」というあたりは忘れてはならない論点です(笑)。
で、このシンポのトリは東さん。もうね。すごいわ。そりゃある程度はわたしも勉強はしています。が、深さと広がりがまったく違う。当たり前ですけどね。ひたすら「いいものを聞かせてもらった」という気持ちなんですけど、きっと東さんご本人としゃべるときはぜんぜん違う話をしちゃうんだろうなという悲しい^^;;。

で、お次のシンポが出番です。「教育現場における性別違和を持つ児童生徒の現状と対応」。
まずは佐藤さんの話。18歳以下のGnRHアナログの適用例は7例でcross-hormoneの適用例も7例。日本精神神経学会のサイトに報告書があるから報告してくださいねという内容。
続いて、佐々木さんが話。文科省の通知は「学校から医療へ」という連携だが、医療者としては「医療から学校へ」という考えが大切で、医療者としてできることを話されました。それにしても「黒船/殿様商売」は笑いました。そうだよな、どっちにしても批判されそうです。で、「ジェンダーモラトリアム」なんだけど、みんな考えているんだよなと思いました。わたしも2014年にすでに書いてるんだけど、まぁ誰も読んでないですわな(笑)。
続いて、手代木さんの話。ひとことでいうと「すごいわ」です。10時間ばっかかけて現代社会の授業の中で同性愛についてとりあつかった実践をされた学校におけるスクールカウンセラーの話です。前半もすごいけど、そういう学校では子どもたちが自己開示をするんですね。これがすごい。ただ、「転勤されたらとりくみがなくなった」というわけで、まぁけっきょく実践というのは個人にまかされているんだよなぁと、しみじみとした気持ちになりました。
で、トリをいただきました。前半はここにアップされた内容にもとづいてネタをまじえながら話しました。で、後半は「我田引水」的な話。まぁ、簡単にいうなら「トランスの子どもたちが学校の処遇で苦しんでいる原因は学校という制度にある」というだけのことです。こんなこと誰もがわかっているんだけど、でも実際にその制度に手をつける人はほとんどいません。なので、やはり主張し続けないといけないかなと。てことで、何回か笑いがとれたから満足です。
質疑応答では内田さんから「報告は精神科でなくてもできるのか?」という質問。なんでも会員番号を入れる欄があるらしいです。思わず、佐々木さんに「AKBですね」というしょーもないツッコミを入れてしまいました。すみません。あとは、なんか、自分の活動報告をする人がいたり、児童養護施設やカンカンに入っている人の事例を求められたり。カンカンには手を出せませんわ^^;;。

続いて、針間さんから受診者数の話。累計29000名程度と推定されるが、重複があるので、針間推定だと24000〜26000人という話です。

で、中塚さんからGIDをめぐる今日的状況についての話。でも、隣に座っているT田さんと昼ごはんをどこで呑むかの話をしていたので、あまり記憶に残っていなかったりして。

で、昼ごはんは近くのスープカレーの店。おいしいけど、時間がかかってしまい、総会に間にあわないかと思いきや、T田さんから「まだはじまってないよ」という連絡があったので、とりあえず会場にもどったのですが、なんとなくポスター見てたら総会が終わって、「なんでいなかった!」とみなさんから大ブーイング。なんか、今回のGID学会のクライマックスみたいだったようで、まぁそういうのを逃してしまう星の下に生まれているんですよ、たぶん。

で、最終シンポ。東さんプロデュースの「ジェンダーの多様性をめぐる神話」です。
わたしはもともとここのシンポで話をするはずだったのですが、さっきのセッションで声がかかったので、急遽そちらに移った次第です。でも、ほんとうはこっちでいいたい放題したかったんですよね。
てことで、まずは三橋さんの話。いままでいろんな話を聞かせてもらっているのですが、聞くたびにバージョンアップしていかれるのがすごいです。もちろん、トランス女性に偏った話なんですけど、それは三橋さんの専攻分野だし、その限界を踏まえながら、それでもなおかつ主張できる話をされているわけで、やはりすごいなと。
続いて遠藤さんの話。「理解」をめぐる話です。わたしもこれの中で「最近「LGBTを理解し支援する」というフレーズを目にします。しかし、この「理解と支援」という考え方こそが問題の根幹であると、わたしは考えます」と書いていますが、なかなかそうは思ってもらえず、とてもやっかいです。そんな話を、自分の講演での経験を交えて、とてもわかりやすく話されました。はじめて聞くけど、ところどころに小ネタが差し込まれていて、さすがは一時期関西に住んでいただけあるわいと。
で、東さんが再び登場。さっきの話にさらに続く話をほんの少しされました。
ここからは、ビデオが3連発。まずは塩ヤンによるカナダのNone Binaryの人々へのインタビュー集。日本の当事者へのメッセージには泣きました。続いてDALEさんのXジェンダーにかかわるネット診断なんかの話。なんか、わかったようなわからんような。最後は畑野とまとさん。トランスジェンダーの脱病理化にまつわるアメリカ当事者の話と、そこから学ぶ日本のこれからについての話。
で、討論ですが、東さんから「こっちおいで」と手招きされた指定討論者として壇上にあがってしまったり。実は、ひとつネタを仕込んでいたのですが、直前に「論議を聞いてからしゃべって」といわれたので、急遽話を変えて、「人権というなら、これまでの人権を踏まえて話をしようよ。日本の人権のとりくみには長い歴史があるんだから、負の遺産も含めてそこから学ぼうよ」という話をしちゃいました。まぁそのあとは「福祉か人権か」とか「いや、それは対立しないだろう」みたいな話をしているうちにタイムアップ。
あー、疲れた。

ということで、2日間の論議については、いずみちゃんによる怒濤のツイートを読んで下さい。

今日は講演会・GID学会(1日目)

昨日帰ったのは2時。でも、なんとなく7時半には目が覚めました。今日明日と毎年恒例のGID学会ですが、今日はわたしは昼からしか用事がないです。なので、ホテルで昼前までのんびりして、そこからスタートです。
会場に着くと、すでに「検定試験」を終えたUちださんが真っ白に燃え尽きて微笑んでおられました。
「養子縁組について聞かれたよ」
そりゃたいへんだわ(笑)。

ということで、あちこちあいさつしているうちにKうさんがエキスパートセッションから出てこられたので、一緒に昼ごはんを飲みに行きました。
中華、おいしかったけど、時間がかかりすぎ…。
ということで、打ち合わせに遅れてしまいました。すみません、すみません。にしても、佐藤さんのしゃべりかた、中島さんにそっくりだな。

で、いよいよGID学会スタートです。
まずは会長講演。なんか、札幌医大GID診療のとりくみの歴史を語っておられますが、なんか、タイの食事があわなくて○痢がなんとかって笑いをとっておられました。いや、別にひとネタ笑いをとる必要なんてまったくないし。てか、下○という笑いは、少し悲しいし。「笑い」をとらなきゃならないという悪習が広まりつつあることを実感しました。

お次はレジェンドレクチャー。
まずは山内さん。「わが国」なんていう言葉を使ったり、やたら「○○という男が」っていう表現をしたり、いろいろツッコミどころは満載ですが、でもILGAの話題が出てきたり、世界の最先端の話題をとりいれたすごい内容です。そして最後に「医療モデルをとりいれたのは通すためのストラテジー」的な発言とともに「今後は社会モデル」と言っておられたのはおどろきました。
続いて原科さん。もう、マニアです。これはこれでおもしろい。もちろん「マイクロサージャリーするためには酒もタバコもセックスもダメみたいな自分向きの」とかいう、これまた悪習&悲しいネタがあったりして、そんなあたりはアカンのですが、それはそれとして、外科医の話はそれはそれでおもしろいです。

が、途中で中座して一般演題に移動しました。
教育とか児童生徒分野のセッションです。
なんかもう、モヤモヤしまくりです。
みなさん、トランスにかかわる教育は人権教育なんだという共通認識は徐々にできつつあるように思うのですが、その「人権教育とはなにか?」ということについて考えが及んでいない感じなんですね。まぁ、教員だってわかっていない人はけっこう多いから、それそのとこはある種「そんなもん」とは思わないわけではないのですが、でも、やはり学会発表するなら、先行研究として、文献は出さないまでも、そのあたりのことはある程度はふまえておかないといかんでしょう。
てことで、モヤモヤするので発言しようと思うのですが、あまりにもツッコミどころが多すぎて、焦点が定まりません。例えば「人権教育」というのはいいけど「人権教育で何を伝えたいのか」みたいな話がまったく出てきません。これ、アンケートとる上でけっこう大事だと思うんだけどなあ。まあ、研究の論点が違うんだろうけどね。でも、結局
「人権としてGIDは大事」→「でも、みなさん知識がなくて知りたがっている」→「だから専門家集団としても医療者が学校に協力しなくちゃならない」
という図式なんですよね。O山大学、いつまでこの図式で行くんだろう。
「カミングアウト」についての話も「家族へのカミングアウト」「友だちへのカミングアウト」「学校・職場へのカミングアウト」って簡単に併置していたけど、アカンと思います。それぞれにまったく意味が違う。さらに言うと「マスコミに顔出し(笑)」というカミングアウトもあるんだけど、これもまったく違います。で、こうしたものについては、すでに「部落民宣言」や「本名宣言」といったものの豊かな論議の蓄積があり、さらにセクシュアリティの文脈でも風間さん金田さん論議があって、せめてそのあたりは踏まえないとアカンと思います。
なので、発言しようと思ったんだけど、時間の都合と先着順で2回蹴られてセッション終了です(笑)。
あとは第1会場にもどって、ロビイングですね。

お金がかかる身体だな

今日は3ヶ月に1回のヤクゲトの日です。
まずはその前に1年ぶりの血液検査の結果を受けとりに行きました。

測定日 E2(pg/ml) T(ng/dl) 薬(錠/日) ビールの本数 ビールの味
2006/08/10 67.3 0.05(ng/ml)     4 1本弱
2007/02/08 1430.0    5 1本弱
2007/04/10 1386.0     4 1本弱
2007/06/14 587.2   3 1本
2007/08/16 104.1   2 1本
2008/02/14 681.1   2 1本
2008/04/10 418.0   1.5 1本+α
2008/06/04 65.0   1 1本では足りない
2009/01/27 69.0   1.5 1本
2009/09/17 88.8 603.9   1.5 1本
2009/12/8 174.9 33.6   2 1本
2010/04/26 97.5   5/3 1本
2010/08/09 10以下 0.4 12.9 43.3 0 1本
2011/02/16 43 0.3 13.7 35.3 0.5 1本(無敵)
2011/09/21 24 0.2 14.3 36.3 0.5 1本
2012/07/24 10以下 0.1以下 17.8 63.0 0.5 1本
2012/11/17 30 0.2 9.9 25.1 1 1本
2013/11/11 42 0.1 4.7 19.2 1 1本
2014/03/04 50 0.1 10.2 22.1 1/2 1本
2014/11/06 20 0.1 8.2 17.3 1/2 1本
2015/04/18 42 0.2 4.6 11.9 1/2 1本
2015/11/10 72 0.3 4.3 15.2 1/2 1本
2017/02/13 41 0.2 5.4 14.7 1/2 1本

※2013/11/27よりエストラーナを1/2

ちなみに、基準値は以下の通り。

ホルモン 男性 女性
E2(pg/ml) 19〜51 19〜226(卵胞期)・49〜487(排卵期)・78〜252(黄体期)・39以下(閉経後)
テストステロン血清(ng/dl) 225〜1039 3〜67
望ましいT値(ng/dl) 100

で、ホルモンよりも問題なのはγGTP関係です(笑)。

測定日 γGTP ALT
基準値 1-80 5-45
2010/08/24 107 36
2011/08/23 223 82
2011/09/21 184 57
2012/07/24 100 29
2012/11/17 72 26
2013/11/11 118 34
2014/03/04 100 22
2014/11/06 118 23
2015/04/18 90 26
2015/11/10 94 39
2017/02/13 115 26

で、お医者さんをはしご。
「うん、いい数値だね。でも、血液の濃度が少し高いから、水分とらなくちゃね。お酒以外の(笑)」
「やっぱり(笑)」
みたいな会話。
で、今回はついでに超音波で乳ガン検診もしてもらいました。
「うーん、これなぁ。どっちだろ…」
ビビります。
「とりあえず、しばらくヤクをやるのはやめようか」
「ですね…」
ということで、断酒ならぬ断ヤクです。
で、恐怖のお勘定。
「11,○○○円です」
「へ…」
まぁでも自費だとそんなもんか。マジ、トランスはお金がかかります。まぁ、身体をいじるってことはそういうことなんですよね。てことを、今日日の若い子らはわかってるかなぁ…。

で、午後から出張。
夕方、定年退職するお友だちの飲み会に顔を出して、夜は恒例の会議です。
今日も真剣な論議でした。その後、gender recognizeにかかわる貴重なレポートをうけました。
で、またまた飲み会。気のおけない人たちと飲むのは楽しいなぁ。もちろん、飲みながらも議論をするのを忘れちゃダメです(笑)。もっとも、明日になったら論議の内容は忘れちゃうでしょうけどね。
ということで、今日もFくだセンセとふたりで終電で帰るのでした。

なんか、すごかったわ

今日は今年度最後のトランスジェンダー生徒交流会です。一昨日の夜から今日に向けて準備の情報が飛びまわっていましたが、大人も楽しみにしてるんだろなo(^^)o
いつもの時間にいつもの集合場所に行くと、おられたのは一組の親子だけ。ありゃーと思っていたら、途中からどんどん人が増えていって、これはどないなるねんと。しかも、ほんとに久しぶりのT見さんが来てくれたり、東京からはMめたさんが来てくれたり。気がつくと、たぶん60人くらいいたんじゃないかな。
今日のメニューは手打ちうどんとクレープ。それにバックヤードは簡単アヒージョです。しかし、こんなに人数が多いとは。果たして足りるのかと思ったら、案の定足りませんでした(笑)。
で、恒例の自己紹介。今回はできるだけクローズ感を出すために、少し場所を変えて、大きなひとつの輪になって話しあいです。そして、今回は完全に「先輩たち」にまかせることにしました。だって、みんなほんとうにしっかりしてるし、そこにわたしが入ると、わたしの顔を見ちゃいますからね。だから、そうしたほうがいいんだと思います。
自己紹介、たぶん、感受性の強い子にはしんどいんだろうな。逃げる子もいます。でも、それも含めていいんだと思います。いずれ自分のことを話したくなったり、人の話を聞きたくなる時は来るだろうし、その時に「この場所」があるのはわかっているんだからね。だから、この場所をなくしちゃいけないなって思います。
そうそう。Mめたさんは関東で子どもたちが集まる場所をつくっているし、九州にもあるらしいです。そして、青森でもやろうとしているし、新潟でも立ち上がっているはずです。夢の「全国交流会」が現実になるかもね。Mめたさんと笑いあいました。

交流会が終わったら、もちろん打ち上げです。T見さんも来てくれて、なんかワイン呑みながらダラダラ話をしました。が、昨今朝4時まで呑んでたKうさんはダウン。てことで、お開きです。