正しい焼肉

朝は少しゆっくり。朝ごはんものんびりです。とにかくゆっくりの朝はいいですね。昼前までゆっくりして、スタート。向かうはウトロです。先週もウトロに行ったけど、今週もウトロです。ちなみに、来週もウトロだけど、再来週もウトロです。どんだけ行くねんと思いますけど、もっと行ってる人がいるから、わたしは行ってないほうやな。
今日はあちこちで「まつり」があります。
例えば東九条マダン。あるいは生野パーク。たぶん他にもイベントがメッチャあります。数あるイベントの中でも、もっとも地味なまつり「伊勢田文化祭」が、わたしにとってのメインイベントです。
てことで、農楽隊のみなさんと合流。みなさん、メイクに余念がない。さすがです。わたしもパヂチョゴリ&トゴリに着替えてスタンバイ。
まずは広場で焼肉してる人たちの前で練習がてらの農楽です。
楽しい。
その後、伊勢田小学校に移動です。出番までしばし他の出し物を鑑賞。待機中のみなさん。

やがて出番が来ました。
まずはわたしの口上。なんでもこの日の口上がよかったので、今日もやれとのことです。なので、こんな話。

みなさん、こんにちは。ウトロ農楽隊です。
みなさんの前で「ウトロ農楽隊です」とあいさつするのはたぶん15年ぶりぐらいです。ウトロ農楽隊、再結成しました。
かつてウトロ農楽隊は土地問題と闘う先頭に立っていました。
でも農楽は、もともとは春に豊作を願い、秋に豊作に感謝しする、生活に根ざしたものです。それはウトロにおいてもそうでした。ウトロの生活のとともに農楽やムヨン(踊り)ですね。がありました。
かつて闘いの先頭に立っているときはミスは許されませんでした。ですから、みんな難しいチャンゴは遠慮してました。でも、今日ご覧になるように、みんなチャンゴを叩きます。実はみんなチャンゴが叩きたかったんです。土地問題が決着した今は、楽しむために農楽をやっています。ですから、今日はぜひ闘いではない、ほんとうのウトロの農楽、そしてムヨンを一緒に楽しんでいただきたいと思います。
それからもうひとつ、みなさんにお伝えしたいことがあります。
それはliving togetherという言葉です。これはHIVの啓発で使われる言葉です。この言葉には「わたしたちはすでにもう一緒に生きている」というメッセージがこめられています。
実は今日、同じこの時間に京都市内で「東九条マダン」というお祭りが開催されています。この東九条マダンからも出てほしいと言われてました。でも、わたしたちは、この伊勢田文化祭で叩きたいと思いました。それは、ウトロの人々は伊勢田のみなさんとともに生活しているからです。
ぜひまたウトロに遊びに来てください。いまは平和祈念館があります。そこでウトロのことをあらためて知っていただき、交流できればと思います。
わたしたちは、すでにもう一緒に生きています。そしてこれからもともに生きていきましょう。
では、まずはキムスニさんのムヨンをお楽しみください。

スニさんのムヨンに続いて農楽です。かつてと違って、立って叩ける人が半分くらい。でも、座ってでも叩けるのがいいです。そのぶん、動ける人が動く。10分ばっか叩いて終了。
楽しい。
文化祭の出し物がすべて終わったところでウトロに帰って、普段着に着替えて、焼肉開始。


これが正しいウトロの焼肉です。
焼肉食べて、ビールを飲んで、タッペギ飲んで。やがてみなさん、ウズウズしはじめます。
「やる?」
「やろ!」
てことで、農楽開始。みんな叩くわ踊るわ。

楽しい。
こんな時間が帰ってくるとは思いませんでした。
暗くなったら工務店ライトを出して、まだまだ続きます。そうこうするうちに、はじめて叩く人にチャンゴ教室がはじまります。
このチャンゴへの近さで、わたしはウトロにハマってしまったのでした。
ウトロのチャンゴは芸術でも闘いでもない。生活です。日常です。そこに入れてもらえる。
やがてお開きの時間。速やかに片づけ開始。でも、何をしたらいいのかわからんので、テントの片づけとブルーシートの片づけて許してもらいました。
そんなこんなで、至福の日曜日が終わりました。さてと、帰ってシャワーを浴びねば。明日は仕事だ。

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