泥のように

今週も「お試し登校」で9時半はじまりです。が、ステップがひとつさがって、今日からクラブ活動解禁です。すると放送部員から「朝の音楽、鳴らしますか?」と。元気な子らです。でも、いざ鳴らそうと思ったら、コードをどこに挿せばいいかわからないとか騒いでる時点で、かなりダメですね。どうするねん。
で、今日は授業が3時間+教科会議です。まぁ、平均的な持ち時間が週16時間と考えたら、標準的といえば標準的ですね。ただ、とにかく今は体力がいるので、なかなかきついです。
しかも、やってる場所が悪い。
一般系のクラスは等式の証明。その前の恒等式のところですでに「アカン」と思ってる子に追い打ちをかけるような範囲です。教科会議で「恒等式やらんと等式の証明に入ろうよ」って言ったら「等式の証明やるのに恒等式をやらへんのって」って言われて、そりゃそうなんだけど、そんなんええやんと思ってしまうわたしは、きっと数学の教員失格なんだと思います(笑)。
もうひとつのクラスは進学系かつ文系で、ここの授業は不等式の証明です。これがまた教科書がねちこい。2乗の差をとる問題にルートが出てくるパターンだけじゃなく絶対値が出てくるパターンまで出てます。進学系のクラスなので「やらねば」という姿勢があるけど、文系なのでそこまでの計算力がない。いっそあきらめたら楽になるのに「あきらめちゃいけない」って身体が思ってしまう。なんか尿道口とバルーンみたいな感じです(笑)。きついやろな。そしてきつさが伝わってきます。とにかく、顔がポカンとしています。すまんな。あと1時間ガマンしてくれ。
で、6時間目にひと息ついて、次の瞬間には放課後です。掃除カントクをやって、そのまま追認補習です。
ホンマモンです。苦手とは聞いてたけど、ここまで苦手とは。たぶん「やらなきゃ」って思ってくれてるんだろうけど、完全に脳みそがストップしてるのが伝わってきます。やってる範囲が「場合の数」なので、高校の数学としては珍しく日常生活の中にたくさん転がってることなんだど、たぶん「別物」として考えて「わからん」ってなってるんだろな。
い「サイコロふたつ投げて、目の和が10になるのはどんな時がある?」
生「えーと、9と1」
い「サイコロの目は6までやねん」
生「?」
い「サイコロ、知らん?」
生「うん」
い「すごろくとかしぃひんかったんや。あ、ゲームか」
生「ゲームもしてない」
い「もしかしたら、サッカー?」
生「うん」
ほんとにまじめな子なんですよね。ひたすら大好きなサッカーをし続けてる。そしてきっとサッカーやってる時は生き生きしてるんだろな。でも、数学の教員は、その姿は見せてもらえない。
まぁとにかく、サイコロとかトランプとかは使っちゃダメだってことです。
てことで、50分ばっか補習をして、かなり疲れて職員室にもどると放送部員がやってきて「1年生!」とか叫んでます。よかった。今年の新入部員はゼロじゃないかとビビってましたからね。
そんなこんなで、1日仕事が終わるとクタクタです。帰りの電車では泥の塊のような感じでした。アカン、帰りに「ほろよい」でも買って帰ろう。でないと、ビールまでもたない。
てか、おべんきょ、ムリだわ。