変わっていく町

今日はパタパタする日ってのを覚悟して朝がはじまります。
まず玄関を出てひょいと横を見たら、猫の額ほどの庭の屋根が崩壊してます。崩壊するのはいいんです。基本的には風や雪の対策のために簡単に崩壊するようにつくってます。チキチキマシン状態なんです。が、直すのはめんどくさいのはめんどくさい。ま、日が長くなってきたから、帰ってやりますか。
で、午前は巡回とカントク。その後はこないだ入稿した本ができあがってきたので、それを配布用に仕分けです。それにしても、よくぞ20日でつくってくれたなぁ。ほんとに助かります。
で、午後はウトロのフィールドワーク。今回は新採の人なんかも一緒です。
まずは金秀煥さんの講演です。このご時世、韓日関係にかなりピリピリしておられるのが伝わってきます。具体的には、歴史をどうとらえるのかってことです。なにせ、日本政府そのものが韓日の歴史を政治的な問題と位置づけて、それをもって韓日の関係をつくろうとしてますからね。でも、本質はそこではない。なので、それをどう伝えるかってあたりを随分と考えておられるみたいです。
でも、とても簡単です。「人の生きざま」なんですね。「1965年に政治決着したから、もうすべてなし」ではない。戦争と植民地支配が、人の人生にどういう影響を与えたかってことが大切なんですよね。まぁでも、日本政府はそういうことは捨てるだろうな。だって、日本の原子力政策の中で生まれた福島第一原発の事故が、人の人生にどういう影響を与えているかってことすら捨ててますからね。そういう政府だってことです。
ま、そんなことを考えながら、やがてウトロの歴史に話は入ります。出てくるスライドに、知ってる人がチョコチョコいます。懐かしいなぁ。わたしがウトロをウロウロしはじめたのは1992年です。もう27年もたつんだ。
で、フィールドワーク。うわぁ。ほんとに町がない。西半分は前のままですが、東半分は、ほんとになくなりました。「こっちおいで」って肉を食べさせてもらったガレージもありません。さびしいなぁ。でも、しかたないです。いつ立ち退きか、いつ洪水かって生活ではなくなったんですよね。だからこれからも細く長くつきあいは続けさせてほしいな。
そんなことを感じながらフィールドワーク終了。

家に帰って屋根を直して。家の中に入ると「辛子蓮根来てるよ」。

熊本のY本さんが誕生日のプレゼントとしてくれたものです。うれしいなぁ。
みんなでパクパクというかシャクシャクというかいただきました。