久しぶりに本気を見た気がする

朝、やはり眠たいです。かなり限界に近いけど、試験監督が2発あります。とにかく動きまわって眠気覚まし(笑)
その後、採点の残り15%をやりきって、採点終了。息をつく間もなく荷物を背負って殿舎に飛び乗りました。向かうは府の教育センターです。今日は「人権教育部長(主任)会議」とやらがあります。
そういえば、昔は「同和加配会議」が毎年開かれていて、京都府内の全加配教員が集まってましたが、法切れに伴って「支援加配」になって、気がつくとそんな会議もなくなっていました。まぁ、15年ぶりの復活というところでしょうか。
てことで、センターに行くと、いきなりSうかつ指導主事が「ちょいちょい」と合図。「なんですか?」と行くと「あんな、今日は質問せんとってや」とのこと。あのね。あれはサクラやっちゅうねん(笑)。まぁ、しょーもない話がしたかったんでしょうね。
で、会議開始。京都府全域から400人近くの教員が集まっているとか。たしかにホールがほぼ満席です。
まずは教育監のあいさつ。なんか、自分の現役時代の話をしてます。ベタベタの実践です。まぁ、同年代ですから「あの頃やなぁ」と思いながら話を聞いていました。
続いてSうかつ指導主事による「趣旨説明」。なんか、うちのギョーカイでは「3法」というそうですが「部落差別解消推進法」「ヘイトスピーチ解消法」「障害者差別解消法」を指すらしいです。なんか「サンパ」って昔言われたことがあるなぁとか思いながら聞くのですが、話の中には、さらに「子どもの貧困」の話とか「性同一性障害文科省通知」とか出てきて、時代も変わったなと。さらに「LGBT」まで出てきて、なんというか…(笑)。でも、そこここに「長く潜ってきた」人権が息を吹き返した感じが伝わってきました。これは、府教委、本気だなと。
お次は中学校における実践発表。小学校や地域とつながるいい実践です。話を聞きながら「ええなぁ」と。でもまぁ、高校では難しいなと思ったり、いや、本気でやればいけるかもと思ったり。まぁ、一番のネックは、わたしは本気で学校にかかわっていないということでしょうね。いろんなことに手を出しすぎですわ。
で、志水宏吉さんの講演。テーマは学力保障です。もう、専門どストライクです。実は志水さんの話は何度か聞いているし、本も読んでるし、もっと言えば2000年代初頭の「学力低下論争」の頃から学力問題をずっと追いかけてきたし、そんな関係で鍋島さんと呑んだりもあって、わたしにとってもなじみの世界です。今回の話の中では新しい知見はあえて出されなかったのかな。まぁみなさん「へー」「そうかぁ」「なるほど」と聞いておられたから、みなさんにとっては新しい話で、最先端の話をするとエッジが効き過ぎるのかもしれません。でも、わたしにとっても「復習」にもなったし、話がこなれていてすごくわかりやすくて得るものが多い講演でした。質疑応答の中で、「中学校から高校に行ってやめてしまう子がいる」という話が出てきましたが「self esteem・学習習慣・目的意識の3つのハードルが次々やってくる」という話もストンと落ちました。
おわりの室長の話も気合が入ってます。いや、いつも気合の入っている人なんですが、ほんとに気合が入ってました。
とにかく3時間半の短い会議でしたが、メッチャ元気がもらえる半日でした。

そんなふうに思いながらの帰り道。参加者とおぼしき若い教員が携帯で話をしているのが聞こえてきました。
「なんか、難しい話で全然わからなかったからずっと寝てた」
えーと。
わからないからこそ聞くんですよ。それは、わたしたちが子どもたちに常々言っていることです。「お前、寝てる子、怒るなよ!」という気持ちと「子どもの気持ちがわかったか?」という気持ちと「本気で継承しないとアカン」という気持ちが入り混じった帰り道でした。
なんしか、今度、Sうかつ指導主事に「こんな人いましたわ。同和教育の継承、ほんまにやらんとあきません。もっともっとやりましょね」って伝えよう。