午前も午後もムラ関係

今日の午前は「第二の故郷」の定例の会議です。内容は中学校の学力についての分析。
ジーっとグラフとデータをにらみながら、何が出てくるのかを考えて、「あぁ、なるほど、そうか」と。
とかくみなさん平均点とか正答率を気になさるのですが、わたしは少なくともテストの結果については点数分布が気になります。そしてできれば、その分布がどのように推移していくのかがわかれば、よりよい。
ちなみに、全国とか京都府のように母数が多くなると、当然0点〜100点まで分布します。ただ、これ、すべての学校に0点〜100点がいるのではなく、点数分布が低いところに固まっている学校もあれば高いところに固まっている学校もある。そんな、いろんな学校が混じり合って、全体の分布ができる。だから、当然「標準偏差」は、全国>京都府>学校となる。で、その学校の分布がどのあたりに位置づいているかは、平均点とか中央値を見ることでわかる。
今回のデータを見て感じたのは「学力が上がってきてる」ってことでした。いや、性格が悪いから、なんとかあら探しをしようとするのですが、まぎれもなく「下が切れてる」んですね。これはものすごく大きな変化です。
となると、今までの猛烈に勉強が苦手な子へのサポートはやめちゃいけないけど、その少し上の層をターゲットにしたとりくみをする必要が出てくる。逆に言えば、その段階に来たってことなんですね。
これ、「子どもの実態が変わった」なんて言葉では片づけられない大きな変化です。なんというか、25年くらいかけた、ものすごく地道なとりくみが実を結んでるんだろうなってことをあらためて感じました。

そんなことを考えながら、午後からはそこから山ひとつ隔てたムラのフィールドワーク。ここでは、古ーい友だちが、これまた地道なとりくみをしながら子どもたちを集めています。でも、そこのムラをきちんと歩いたことは、実はありませんでした。
一歩歩くとびっくりです。「未実施か?」と思わず感じてしまうほどの悪条件な場所に、今も人は日々の営みを続けておられます。が、「そんなん、引っ越したらええやん」とは言えない。引っ越すかどうかについては、それぞれの家のさまざまな事情があり、その事情は単に「その家」にまかされるのではなく、「地域」とからまっています。そして、その「地域」は地域単独では存在せず周辺地域ともからまっていて、しかもそれは歴史的にもからまっている。そうやって、「家族」や「個人」は存在している。
そういうことを、やはりムラ中を歩くとそこここから感じとることができます。
そして、説明を聞くと、それが立体的に浮き彫りにされてきます。
そんな中で、友だちの地道なとりくみはもちろん、地域の運動の行政の地道なとりくみが人々を助けてきたんだなって感じさせてくれるところもありました。
いや、とてもいいフィールドワークでした。
これからも、こことは細くともつながっていこう。