あちこち行く一日

今朝は3ヶ月に1回のヤクゲトの日です。昨日の血液検査のE2の数値を見て
「うん、いい数字だね!」
とのお言葉をいただけました。もっとも、γGTPについては
「これはしかたないんだね(笑)」
と、あきれておられました。ま、そんなにひどい値じゃないから笑ってられるんでしょうね。
てことで、ヤクゲト。もっとも、いつもの半量だけにしておきました。なにせ、しょっちゅう貼り忘れるから、エストラーナテープ屋さんができそうな薬置き場になってますから。

午後は出張で会議。ここから先、いろんな研究会が山のようにあるので、そんなこんなの話。
そうそう。選挙権の年齢の引き下げに伴って
「主権者教育やらんとあかんのと違うか」
って話が出てきました。なので、
「人権担当者としては、選挙権がない、例えば外国人の子がそこにいるってことを意識することが大切ですね。くれぐれも「みんな選挙権を持つから」みたいな言い方にならないことが必要ですね」
って指摘だけはしておきました。
にしても、この話、どうなるのかなぁ…。

夜は大阪で会議。今日は「性別違和のありどころ」の話とか「反対の性別への同一感」をめぐる話とか、かなり深い話ができた気がします。もっとも、時間的に余裕があったので、みんなあえてそういう話をする構えだったというのはあるかも。
で、会議のあとはいつもの呑み会。なんか、こういうのが「恒例」になっているのが、少々ヤバイ気もします。
てことで、これまた恒例の終電帰り。
うーん^^;;

てことで、結果は?

内科医に行ったのは、先週の血液検査の結果をもらうためです。結果は以下の通りです。

測定日 E2(pg/ml) T(ng/dl) 薬(錠/日) ビールの本数 ビールの味
2006/08/10 67.3 0.05(ng/ml)     4 1本弱
2007/02/08 1430.0    5 1本弱
2007/04/10 1386.0     4 1本弱
2007/06/14 587.2   3 1本
2007/08/16 104.1   2 1本
2008/02/14 681.1   2 1本
2008/04/10 418.0   1.5 1本+α
2008/06/04 65.0   1 1本では足りない
2009/01/27 69.0   1.5 1本
2009/09/17 88.8 603.9   1.5 1本
2009/12/8 174.9 33.6   2 1本
2010/04/26 97.5   5/3 1本
2010/08/09 10以下 0.4 12.9 43.3 0 1本
2011/02/16 43 0.3 13.7 35.3 0.5 1本(無敵)
2011/09/21 24 0.2 14.3 36.3 0.5 1本
2012/07/24 10以下 0.1以下 17.8 63.0 0.5 1本
2012/11/17 30 0.2 9.9 25.1 1 1本
2013/11/11 42 0.1 4.7 19.2 1 1本
2014/03/04 50 0.1 10.2 22.1 1/2 1本
2014/11/06 20 0.1 8.2 17.3 1/2 1本
2015/04/18 42 0.2 4.6 11.9 1/2 1本
2015/11/10 72 0.3 4.3 15.2 1/2 1本

※2013/11/27よりエストラーナを1/2

ちなみに、基準値は以下の通り。

ホルモン 男性 女性
E2(pg/ml) 19〜51 19〜226(卵胞期)・49〜487(排卵期)・78〜252(黄体期)・39以下(閉経後)
テストステロン血清(ng/dl) 225〜1039 3〜67
望ましいT値(ng/dl) 100

で、ホルモンよりも問題なγGTP関係です(笑)。この間のメチャクチャな生活を考えると、完全に振り切れた値が出ることを予測しています。

測定日 γGTP ALT
基準値 1-80 5-45
2010/08/24 107 36
2011/08/23 223 82
2011/09/21 184 57
2012/07/24 100 29
2012/11/17 72 26
2013/11/11 118 34
2014/03/04 100 22
2014/11/06 118 23
2015/04/18 90 26
2015/11/10 94 39

案外マシじゃん(笑)

今日は淡々と、今日だけでも淡々と

朝起きるのがつらい。でも、自業自得ですね。
てことで、いつもの時間に起きて、いつものようにお弁当をつくって、いつもの電車に乗って出勤です。
今日は時間があるようなないような感じですが、明日からのことを考えると、とにかくできることをガシガシ進めましょう。てか、もしかしたら明日までに書かなきゃならない文章、今日中に書かないと間に合わないじゃん。てことで、そいつをやっつけて。
それに比べて、授業がどれだけ楽やねん。試験が近いこともあるかもしれないけど、ほんとうに子どもたちは一生懸命授業を聞いてくれます。ええ子らやなぁ…。
てことで、あっという間に1日が終了。
夜は歯医者→内科のはしごです。

歴史的和解

で、当然のことながら、呑み。
向かいに座ったのはgidmediaの人。このグループ、「元祖キラキラ系」かなと思っていたら、案外地道にやっておられることがわかって、なかなかおもしろかったです。なんか、意気投合して、「そのうち全国トランスジェンダー生徒交流会をしよう」とか言っちゃいました。元気が出たな。
あと、別のところでセミナーやっておられて途中から来られたここの村木さん。こちらも「キラキラ」に走ってるのかなと思ったら「根っこは変態だけど、がんばってフリしてるんだよ!」ってタンカ切られて、思わず「ごめんなさい、ごめんなさい」。で、握手。

にしてもWかちゃん、言ったんだ。結果的にはおかげさまでよかったけど(笑)。

ちなみに、村木さん、トランスのトイレ問題をしなくちゃと思っておられるみたいなんですけど…。三橋さんと話をしたのは「そっとしといて」なんですよね。あの裁判そのものは、問題提起として貴重だと思うし、問題を顕在化させたという意味では大切だと思います。が、それが朝日新聞がいうような「全国統一のガイドライン」なんかつくられた日にゃ、下手すると「うまくやってる人」が後退しちゃうことになる。まぁ、そのあたりは朝日新聞の記者が「わかっていない」ということになるかな。
という意味では、「うまくやってる事例」を出して、「それはその人が特殊」って考えるんじゃなくて、まわりの人の理解というか受けとめというか、そんなのがあるんだってことを示していくことも大切かもしれませんね。

もう身体のことはいいと思う

今日は関西GIDネットワークのセミナーです。てことで、岡山から大阪へ。少し遅れて会場に入ると、三橋さんの話の最中でした。
三橋さんの話は、日本の仏教の中に見る性別移行という感じです。基本的には『女装と日本人』の中で語られていることですが、今回は観音にまつわる話が特に多かったかな。あと、僧侶の転性の話も新しかったかな?なんしか、豊富な知識と深い論考は「すごい」のひとことです。すごくおもしろかった。
で、高垣さんの話。こちらもすごいというかマニアックというか。三橋さんが「歴史」という縦糸ならば、高垣さんは「民族誌」という横糸という感じ。なんしか、縦横無尽に「野」を駆け巡る。そして、いろんな人にインタビューした成果から論考したことを語ってくださいました。
で、質疑応答を聞きながら、いろんなことを考えました。
基本的に、おふたりのスタンスは違います。それは「歴史」と「民族誌」という意味ではなく、トランスのスタンスです。三橋さんは、基本的には身体加工には言及されません。あくまでも、「社会的な役割」に話をとどめます。に対して、高垣さんが聞き取りをした場所はタイ。特に病院です。当然のことながら「手術をする/した人」が多い。勢い、身体加工にまつわる話が多くなります。で、これはおそらくはおふたりのトランスのスタンスと一致しています。
で、こういうおふたりが話をされると、どうしても微妙な「ズレ」が出てきてしまう。そこに質疑応答をする人の関心事がからむ。で、それがこれまあ「身体加工」にまつわる話がどうしても出てきてしまう。例えば特例法の手術要件の話とか、手術関係の「知識」のこととか。なので、どうしても話の内容がそちらへそちらへと動いていく。
で、それを聞きながら「これ、違う方に行ってるなぁ」と、ずっと考えてました。
例えば、「特例法の手術要件をはずしたら公衆浴場はどうなる」とかいう質問が出ましたが、わたしにはさっぱりわからない。だって、手術して戸籍男の人と手術してなくて戸籍女の人がいたとして、公衆浴場に入るときどちらが自然かというと、手術して戸籍男の人なんじゃないかと、わたしは考えます。たぶん、先の質問者は、その前提として「手術→戸籍の変更」というステップでものを考えているんじゃないかな。だから、手術要件をなくすというのは「ステップを減らす」となる。でも、わたしはふたつが完全に独立しているので、その場その場に必要なことが満たされていればいいと考える。
同じようなことが、「伝承」にかかわる話でもありました。高垣さんは「身体加工にまつわる伝承は不要」とバッサリ。なぜなら、「それはリテラシーの問題である」ということなんです。わたしもそれは同意です。なぜなら、身体加工の問題は自己満足というか趣味というか、そういう領域のことで、それは「知識」の問題でしかないと思っているからです。でも、「社会的な役割」は違う。これは「技術」の問題です。技術は得るものではなく習得するものです。こちらは伝承が必要になる。
で、三橋さんがずっとずっと言い続けてきたのは、まさにこのことなんです。でも、それが出てこない。最後の最後、たまりかねて質問というか呼び水というか、そんなあたりのことを三橋さんに「ですよね?」って問いかけちゃいました。
てなことはあったにしろ、おもしろかったのは、タイのトランス男性、手術してない人がほとんどってことでした。手術が技術的に難しいということと、手術なしでQOLの向上が得られるというのが、その根拠のようです。まぁ、このあたりも手術要件のこととからめて考えるとおもしろいでしょうね。

ワインを呑みすぎた

で、岡山駅で降ろしてもらって、友だちと合流。今日は米子に行くつもりだったけど、Sかたさんは忙しいみたいなので、今日は岡山泊まりです。で、向かうは当然RINRINSHAです。ここは食べ物が安くておいしい。そしてワインもおいしい。そしてお店のふたりがとってもステキです。なので、ワインをボトルで頼んで、あっという間に呑みきって、もう一本なんてことをやっても、納得の値段で呑めてしまいます。
でも、さすがにボトル2本はやりすぎか?

エンタメ集団「友輝」入団か?

先日、中倉茂樹さんから「松江の中学校でしゃべるけど、いっしょにやらない?」というお誘いを受けて、おもしろそうだからやってみようかなと。
てことで、今日は中倉さんと岡山駅で合流。ちなみに、岡山駅に向かう途中、階段で足を滑らせて
「あ!」
と思ったら、こんなことになってしまっていました(;_;)。

てのはおいといて、岡山駅に到着。合流するのは、もうひとかたおられるのですが、知らない人なんですよね。でも、中倉さんからは
「同じ変なオーラをもっている人だから、すぐわかると思います」
というメールが入っていたので、安心というかなんというか。
でも、集合場所に着いたけど、オーラを感じない。おかしいなと思っていたら、すでに車に乗っておられました。
そのもうひとかたは、森裕生さんという、脳性マヒのマジシャンの方です。今回はこの3人でコラボです。
かつてうちの学校に毎年中倉さんに来てもらっていました。中倉さん
「いつきさんのところだったらタダでも行くよ」
と言ってくださっていて、ほんとうに交通費も出たかどうかの講演料で来てくださっていました。でも、さすがに「これは無理だ」と判断して、一昨年を最後に来てもらうのを断念して、新しい人権学習のやり方を模索してきました。
なので、中倉さんとお会いするのはほんとうに久しぶりです。行きの車の中で、いろいろいろいろその後の話をしたりしているうちに松江に到着。まずは昼ごはん。協議の結果、「そばにしよう」ということになりました。で、松江駅の近くでそば屋を探していたら、お店の中から車いすユーザーの人がふらりと出てこられました。なんとなく会釈を交わしはしたのですが「今日はビストロじゃないし」と思って、そのままボーとしていました。と、そこにトイレから帰ってきた中倉さん、その車いすユーザーの人に「このあたりでそば屋ありませんか?」と質問です。考えてみると、食べ物店の人に食べ物店の質問をするってたいがいなわけですが、そういうことを気にしつつ気にしないのが中倉さんクオリティです。ところがこの車いすユーザーの方、「社会福祉法人ふらっと」というところの女将さんらしく、その場で系列のそば屋さんに電話してくださいました。で、女将さん曰く。
「わたしらのところの理事長も脳性マヒで、電動でそのへん走りまわってる変な人やけど、あんたらも変な人やな」
光栄でございます。次に松江に来ることがあったら、この店で食べたいな。で、紹介してもらったお店に行って割子そばを食べたけど、これがまたおいしい!たまりませんね。
おなかもふくらんだことなので、今日の会場の中学校へ。あいさつもそこそこに、仕込みの開始です。ふだんはピン芸人でうごいていますから、仕込みも何もありませんが、今日はマジシャンはいるわ、プロジェクターの接続がえはあるわ、登場の音楽はあるわで、はじめてガチで仕込みをしました。
で、公演の開始です。
森さんのマジック。すごい!ゼンジー北京系かと思ったら、なんのなんの。マジでフツーのマジックです。さすが弟子入りして本格的にトレーニングをした人です。で、マジックのあとはトーク。自らの生い立ちを、自虐ネタを交えて話をされるのは、まぁお互いさまです。
「障害は個性という人がいるけど、自分はそうは思わない。これは天からもらった才能だ」
とおっしゃいますが、すごいな。これはいただきです(笑)。
続いてわたしの番。実は後ろの方の保護者席にしれっといたのですが、呼び出し&登場の音楽ののち、一息置いてから歩きはじめるという演出です。いやぁ、気持ちいい!役者の気分です。ただ、問題は、与えられた時間が20分から25分。思いっきり話をへつりましたが、やっぱり35分しゃべってしまいました。
てことで、中倉さんの残りの時間は10分。さすがにこれは無理ですね。てことで、10分ほどオーバーして終了。でも、子どもたちの反応はすごかった。
終わったあとで、前の方に座っていた子どもと話をしていたら
「わたし、ハーフ」
「へ?どことどこの?」
「日本と中国」
「えー」
みたいな出会いがあったり、金髪の子がいたので
「原産国はどこ?」
ウクライナ
みたいな出会いがあったり。松江、おもしろい!
で、帰りの車の中では時間オーバーの原因について、厳しい反省会です。ま、簡単に言えば詰め込みすぎ。もっともっと他の人に任せていけばいいということがわかったので、次は時間オーバーにはならないだろうな。てか、「次」はあるのか?と思ったのですが、またあるかもしれないみたいです。

おだやかに

なんか、やっときた金曜日という感じです。ここしばらく、ほんとうに激しい日々を過ごした来たので、これ以上は「イヤ」という感じです。なので、今日は淡々と過ごしましょう。授業をやって、ちょっと本を読んで、原稿を書いて。ふと思いついて『女を愛する女たちの物語』と『「レズビアン」である、ということ』を探したらあったので、ぽちってみたり。
夕方からは明日のために移動を開始です。移動中に、とりあえず原稿のたたき台を完成させたので、さっそく送りました。ホッとした。
夜は友だちと呑み。
もうひとがんばりすれば、読みたい本も読める状況になります。

練られたワークの力

今日はp4cのある日です。
この間、名前のワークをやったり、パワーグラフのワークをやったりしてきました。で、今回は「ソクラテスの対話ゲーム」のワークです。
準備は先週、「絵本のワーク」でやりました。その時の目標は「問を立てる」でした。「不思議」から「個別の問」へ。そしてそれを一般化する。
みんな「難しかった」という感想を書いていました。
今日の「ソクラテスの対話ゲーム」の目標は「問答」です。「問うソクラテス」と「答える若者」そして「記録するプラトン」の3人でワークをすすめます。
事前にネットで調べたらこんなのがありました。中身を読むと、高校生がすごく楽しんでやってるみたいです。で、どこの高校かなと思ったら…。
「Rぽたんの出身校かよ!」
そりゃできますわ。絶望感が去来しました。
でも、やるしかありません。
まずはみんなで先週つくった問の中からやりたいものを選びます。その後、とりあえず、わたしとふぁいあーさんで模範演技をしました。と、子どもたちの反応がすごい。姿勢が変わりました。
で、わたしから「ソクラテスのコツってありますか?」と振ると、ふぁいあーさんがいくつか出してくれました。

  • 例えばどんなものがありますか?
  • どうしてそう考えたのですか?
  • その考えはこうですか?ちがいますか?
  • だとしたら、あなたの考えはこうですか?
  • あなたの意見に対してこんな意見もありますが、どう考えますか?

これらの「質問」を組み合わせながら「問答」を進めていきます。
で、いざワーク開始。
あちこちで楽しそうな会話が進んでいます。びっくりです。できるんだ!
感想を読んだら、これがおもしろい。
「質問したら、ちゃんと答えてくれるのがよかった」
考えました。てことは、普段の会話ではちゃんと答えてくれることが少ないんだ。じゃ、どんな会話をしてるんだろ。

終わってからふぁいあーさんと振り返り。
ソクラテスの対話ゲーム」が優れているのは、おそらくは、わたしたちがふだん3人以上の会話でやっている「役割」を分解して、それを固定していることなんでしょうね。
わたしたちは、ふだん、なにげなく「問う」「答える」「聴く」を瞬時に切り替えながら対話を進めている。でも、それってほんとうはすごく高度な技術です。そこで、役割を固定して、一問一答にして、質問のテンプレをつくる。すると、「切り替え」をせずに、その役に徹することができるから、案外出来てしまう。
「名前のワーク」でやった「名前の詩をつくる」もそうだったけど、「やりかた」をきちんとふめばできるという経験が、次につながります。そんな「できた感」を少しずつつないでいけば、少しずつ複雑なこともできるようになる。

やはり10年以上かけて練り上げられたワークには、子どもたちを楽しく鍛える力があるなって、あらためて思いました。
さてと。来週はもう一歩先へ。でも、焦らない。