やはり「人」だなぁ→リビングライブラリの打ち合わせ

今日は一日出張です。向かう先は茨木市。ここの教育委員会は「一人も見捨てへん」ことを実現するために、いろんなことをされているとか。その視察です。
話をしてくださったのは、そのプロジェクトを立ち上げつくりあげてきた人です。
話を聞くとすごいです。基本的な考え方は、全国学力テストの点数を指標にしながら、学力状況を分析し、学力上位層を増やして学力低位層を減らすという、ある意味オーソドックスな話です。でも、ここがすごいのは、特に力を入れているのが、学力低位層を減らすところにあるってところです。
従来はこういうことを実現するために「現場の努力でなんとかしろ」ってやってた。でも、それはムリです。というか、限界がある。なので、この教育委員会は、その実現のために、SSWや専門支援員、あるいは新採2年目の人の支援をする人など、かなり多くの人を投入しています。また、人の投入のしかたがすごい。分析の結果、学力が向上していないと考えられるところには向上したところから人をまわして、より多くの人を投入しています。なぜなら、そこには環境的によりしんどい状況があって、その解決のためにはより多くの「力」を必要としているからです。
このあたり、昨今の方向、つまり、成果をあげたところにより多く配分するってのと正反対の考え方です。でも、わたしは「行政の考え方」としては、極めてまっとうだと思います。
それにしても、「小学校」は結果が出やすいけど、「中学校」って出にくいんですね。まぁ、理由はよくわからないけどなんとなくわかりますが…。
そんな話を聞いたあと、小学校に行って授業を見せてもらいました。わたしが興味を持ったのはくっちゃんくっちゃんなクラスです。モグラたたきが限界に来ていました。あのクラス、たぶん例えばわたしひとりだと、とうてい太刀打ちできないです。もう一人いてもダメですね。あとで聞いたら、最大4人投入したとか。やはり、しんどいところには人を投入しないとどうしようもない。人を投入してやっとスタートラインに立てる。成果はそこからしか出せないということが、あのクラスを見るとよくわかります。でも、従来は「その状況」を「学校/教員の努力が足りない」ってことにしていた。でも、それでは解決できないし、たぶん「学校/教員」は育たない。育たなければ、結局それは社会の損失になって、より多くの格差を生み出していく。
で、この考え方の根底にあるのは「同和教育」なんですよね。やはり、あの原点に帰らなきゃなぁ…。

見学が終わったら、少し時間があったので、1時間半ほど「自主フィールドワーク」。おもしろかった(笑)。

夜はM木ちゃんと打ち合わせ。ワインをかたむけながら、どんなことを話してほしいかをいろいろ話し合いました。
話って、ツボとかコツがあります。それは「自分が言いたいこと」ではなく「相手が聞きたいこと」を話すってことです。で、それを身につけようと思ったら、たくさんの講演を聞いて、考えることです。えらそうなことを書きましたが、わたし、職業柄、かなりたくさんの講演を聞く機会があるので、それが結果としてそういうことを考えるベースになってるんだろな。

てことで、今日もとっても充実していましたが、今日も呑んじゃったなぁ。