納得!

朝、ふと目が覚めると、やっぱり6時前。教はかなり寝坊ができるはずなのに、やっぱり早起きしてしまいます。まぁいいや。mkv→mpgの変換を走らせてしまいましょう。
しばらくテレビを見て、朝ご飯→お風呂。
で、昼前にホテルをチェックアウト。向かうはT中学校です。今日はここの2・3年生を相手にお座敷です。でも、せっかくなんで、津山市内をほんの少しだけ散策。
きっとこの町、かつては栄えていたんだろうなぁ。いまの価値観で言うなら「こんな山の中」だけど、吉井川があって、高瀬舟があって、おそらくは交通の要衝だったんだろうと思います。それが人の動線が変わることで、こんなになってしまうんだと思いました。さらにそれに追い打ちをかけているのが、大型小売店舗ですね。かつては活気があったであろう商店街も、ぜんぜん人がいません。でも、道を歩いていると、ちょっと気の利いた感じのお店がポツポツとあります。そのあたりがおもしろいなぁと。
で、バスセンターへ。バスに乗って会場近くまで。そこからH瀬さんの車に乗せてもらって、ちょっとだけ近所を散策。もちろん「ムラ巡り」です^^;;。
わたしたちのギョーカイでは
「岡山→渋染一揆」「美作→解放令反対一揆
と反射的に出てくるものでして。ただ、「部落史の見直し」の中で、これらは従来のように
「差別されて差別されて、それでもなおかつ→思いあまって一揆
みたいな構図じゃなくて、もう少していねいに史料を掘り起こしながら考える必要があるということが言われています。特に「解放令反対一揆」については、従来とはまったく違うことが言われています。こんな感じ。

江戸時代、岡山県中部では経済状態は百姓*1<<<被差別民であった。しかし、別々のヒエラルキーの中にいたから、百姓にとって被差別民は「違う人」でしかなかった。ところが、解放令が出たことにより、両者が同じヒエラルキーの中に組み込まれてしまった。すると、経済的に百姓は下位に置かれることになる。そのことへの反発が「解放令反対一揆」という行動に駆り立てた。

つまり、従来言われていたように、被差別民が経済的に下位であれば、あえて解放令反対一揆を起こす必然性がなかったのではないかということです。
こんなことを考えながらムラを見せてもらうと…。
驚きました。
確かに道は狭いけど、あたりには昔からの大きな家がガンガン建っています。家には蔵があります。とにかく一軒一軒のつくりがゴツイ。都市部落では考えられない風景です。どう考えても、経済力があったとしか考えられません。先ほどの「解放令反対一揆」の説を裏づける感じです。いや、すんごい勉強になりました。

*1:≠農民

納得!” に8件のコメントがあります

  1. > どう考えても、経済力があったとしか考えられません

     中国地方、特に山間部の被差別部落のルーツの一つは、毛利氏に負け滅ぼされた尼子氏の配下の武士だ、という話を聞いたことがあります。もしかしたら、それかも…

  2. いえいえ、そんな話があるんですか!調べてみたらおもしろそうですね!

  3. > そんな話があるんですか

     宮崎アニメ「もののけ姫」のモデルの一つ「鉢屋衆」。
       http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%A2%E5%B1%8B%E8%A1%86
    これが、尼子氏が毛利氏に敗れた後に、その力を恐れた毛利によって、武装解除?され山間部に追いやられ「四民の他」とされ、国境警備の職に就いた、という説があるらしいです。根絶やしにするには祟りがありそうだし。

     実際、少なくとも数年前まで山陰の一部では、被差別部落の一部のことを「ハッチャ」「ハツチヤ」と呼ぶ習慣があったみたい。

     私の自殺しちゃった祖父が生前、古代出雲族とサンカなど山岳部族と中国地方非人のルーツとをムニャムニャ趣味で調べててムニャムニャモゴモゴ

  4. 鉢屋ですか。たしかに山陰地方の被差別民ですね。
    ふむ、鳥取の友だちに聞いてみよう。
    てか、部落の成り立ちって、ほんとうに地域によってさまざまですね。

  5. もう6年ほど前になりますが、いつきさんの講演を聞いて以来のファンです。いつきさん、お元気で何よりです。私は、その後、うつ病になり、人生の地獄に遭遇しました。人生って楽しいことばかりではないということを、身をもって体験しました。でも、寿命が終わるまで、辛抱してがんばって生活します。

  6. > みかんさん
    コメント、ありがとうございます。
    「人生の地獄」ですか…。たしかに「楽しいことばかりじゃない」とはわたしも思ってますが、みかんさんが経験されたほどのことは、わたしは経験していないだろうなぁ。
    また好きなことをコメントして下さい。お待ちしています。

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