この4月からJASEの原稿を担当される編集の方が変わります。なので、今日は、昨年に引き続きわざわざ京都まで来られて呑み引き継ぎです。
昨年も思ったのですが、なんでこんなことのために来られるのかなぁと思ったのですが、もしかしたらかつてはそれが当たり前だったのかもしれません。
通信手段が発達する前は、基本的には「直接会う」のがもっとも確実な手段だった。それが、電話になり、ファックスになり、メールでことがすむようになっています。でも、それでコミュニケーションがとれているのかというと、きっとぜんぜんとれていないんじゃないかなぁ。単発の原稿だったらいざ知らず、1年間継続してとなると、やはりお互いに顔と顔をつきあわせて、どんな人なのかをわずかながらでも知ることが大切なんでしょうね。そんなことを、前の担当の方がおっしゃられていました。
確かに一見ムダかもしれない。でも、その「ムダ」の中に、とても大切なものが含まれているような気がしてなりません。
そうそう、昨日の夜、某国営放送の方が来られてちょっと話をしていました。
「これほどネットが普及している状態で、トランスの子って、やっぱりみんな「ひとり」なんですか?けっこうみんな交流しているんじゃないんですか?」
という質問。
で、わたしの答え。
「ネットは「会うこと」と「会うこと」の間を埋めるツールでしかないと思います。実際に会ったことのない人同士が、ネットだけで連絡をとっても、それはつながることにはならないと思います」
これ、いろんな大切な友だちたちのことを頭に描きながらの答えなんです。
本当に会いたくて会いたくてしかたがないけど、時間や距離の関係でどうしても会えない。でも、また必ず会えると信じながら、その「次」までの隙間を埋めるために、つまらないメールや、ちょっと深刻なメールを出しあうんですよね。
やっぱり、会ってしゃべって呑むのが一番ですよ。
あ、てことで、ほんとうに一年間お世話になりました。これからもよろしくお願いします。>M瀬さん