困った御仁だ

まぁ、集団なんて、うまくいっている時は「ながら*1」でもいいんでしょうけど、一度つまずくとたいへんなんですよね。
なにがたいへんかというと、「なんとかしなくちゃ」と焦りはじめる。
これ、集団のメンバーがそう思うのであれば、まだそれはそれでいいんだけど、責任者がそうなるとたいへんです。
一番マズイのは、「これが原因だ!」と断定して、そこから「改革だ!」とか思って、システムをいじりはじめる。こういう人って、対抗勢力が来ても馬耳東風…。というか、逆に燃える。しかも燃える原因が「あいつらは改革が不安なんだ!」=「俺は違う!」みたいな。しかも「よかれ」と思ってやっているわけですから、本人にはいささかの負い目もありません。こうなると、もう手に負えません。
こういう人って、簡単に言えば独裁者なので「自分はこうやって成功した」「やってみなきゃわからない」「失敗の責任は俺がとる」みたいな特攻風を吹かし、それが「いい責任者なんだ」と勘違いしてしまう。どこかで成功事例があったら、対抗意識を燃やすか無批判に取り入れるか。
まぁ、これで仮にうまくいったとしても、基本的には「偶然」とわたしは思うし、もしかしたら、そうとう無理をしているので、最終的にこけるんじゃないかなぁと思ったりもするんですね。
大切なのは、「人が変わってもやっぱり納得できる普遍性を持ち、かつ、継続することのできるシステム」をどうつくるかなんですよね。
こういうシステムをつくろうと思うと、それなりに情報も仕入れなくちゃならないだろうし、多面的に状況を分析して、リスクマネージメントをして…。要は、一人の力*2ではおそらく不可能なんだと思います。例え、自分がかつてどこかでなにがしかのことを成し遂げたとしても、場所やメンバーやシチュエーションが変われば、ほんとうはそんなものは何の役にも立たない*3
ところがですね、責任者っていつまでもいるわけじゃないです。へたすると、1年で変わるかもしれない。そうすると、勝手な思いこみ&メンバーの意向を無視して変更したシステムだけが残るわけです。
責任者本人は「志半ばに!あとは俺の意志を継いでくれ」みたいなヒロイズムにひたれるかもしれないけど、メンバーはえらいこってす。そこで生じたさまざまな問題点の修復に、そうとうな時間がかかってしまう。もしかしたら、修復不可能かもしれない。

最近、こういう事例が増えていると思うんだけどなぁ…。

*1:「〜しながら」から来ていて、まぁ「ふだん通り」とか「淡々と」みたいな感じ?

*2:いわゆる「独裁」

*3:というのは言い過ぎかな…。でも、そう肝に銘じることは大切だと思うのですよ。

困った御仁だ” に2件のコメントがあります

  1.  そういう"責任者"さんって、どこにでもいますよね。つか私が勤めていた時代、上司に一杯いました。まぁ当時の勤務先の人事評価では、抜本改革をしないと評価されないシステムになっていたせいもあるけど。細々とした最適化をいくらやっても「何もしていない」としか見られない評価システム。

     でも、そういうのって多そう… 政界とかも、そうかも?

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