今日は校外で研修会。午前はウトロに関する話とフィールドワークです。
話をしてくれたのは、いつもとは違って若い人。この方、なかなかの切れ者です。
一貫して言っておられたのは、「ウトロ問題の本質は「地上げ」という「事件」ではない」ということでした。
ともすれば、
日産車体が勝手にHに売った→Hは西日本殖産に転売→地上げ裁判
というふうにとらえられがちです。あるいは、せいぜいが「戦後補償」の問題としてとりあげられるでしょうか。ところが、今回話をしてくれた方は、その背景に「宇治市/京都府」もからめて話をしてくれました。
こういうことです。
「バブルがはじけて資金繰りがしんどくなった日産車体」
「金儲けをしたいHたち」
そして、「朝鮮人を追い出したい宇治市/京都府」
この三者がそれぞれの思惑を実現しようとしたところに、ウトロ地上げ裁判の本質があるということなんです。なぜこんな話が出てくるかというと、土地を売るにあたって京都府が許可を出した、と。その許可申請書には、ウトロの土地は「休用地」と書かれていたそうな。京都府は、ウトロに住民がいることを知っていて、ウトロの土地を「空き地扱い」として売却することを許可した。これ、とんでもないことですね。
まぁ、他にもいろいろ話をされましたが、かなりインパクトがありました。
つまり、ウトロ土地問題は、戦後補償という「過去から連なる問題」ではなく、「いま・ここ」の問題としてとらえないといけないということだと、わたしは思いました。
話のあとはフィールドワークです。途中、知りあいと会って「チューハイ持ってへん?」「そんなんあるかいな!」みたいな冗談を話しあったり*1、「今度宴会しよう」みたいな話をしたり。やっぱ、わたしはウトロが好きだなぁ…。
*1:ほんとうに冗談ですってば!