突然の来客

あしたは体育祭。なので、放課後、放送部の連中と一緒に準備をしていました。
今回は、いままでとは少し違うセットにしてみようと思っているので、あれやこれやと生徒と打ちあわせをしたり、放送室や視聴覚教室の裏側にある誇りのかたまりの中から宝探しをしたり、けっこう楽しめました。
で、帰ろうと部屋にもどったら、お客さんが来ていました。
そのお客さん、わたしがはじめて担任を持った学年の、3年生の時受け持った子でした。そうそう、ちょうどこの時ですよ(笑)。
なんか、久しぶりに担任を持った子と話をすると、あの頃のことがどんどんよみがえってきて、なつかしい気持ちになるというか、自分の原点を振り返ることができました。
でも、それだけじゃないですね。子どもたち*1にとって、「高校」っていうのは、人生の中のほんの一部分だし、それからあとの長い人生の中で、いろんなことがあるんだなぁと、あたりまえのことなんだけど、実感させられました。
実はその子、自分のしんどい思いを話しに来てくれたんですよ。「だれかに話をしたい。でも、こんなこと誰に言えるんだろう」と思った時に、「どひなら差別をしない」と、ふとわたしの顔が頭に浮かんだっていってくれました。それを聞いた瞬間、「あぁ、自分の思いを伝え続けたことは間違っていなかった」って思いました。ものすごくうれしかった。
最初わたしにあった時、「誰かな?ほんとうにどひ?」って思ったそうな。ま、そりゃそうでしょう(笑)。でも、わたしが今の生徒と話をしている行儀の悪い姿(笑)を見ているうちに、「たしかにどひだ」と思ったそうな。
そうなんですよ。わたしにとって、「表面の姿」は変わったけど、「中身」はたぶん変わっていない。で、とりあえず一皮剥いた分だけたぶん楽になったんだろうな。トランスっていうのは、わたしにとってそういう意味なんだろうなと、その子と話をしながら思いました。
また遊びに来てね。

*1:っていうのは、当時のね。いまは立派な大人ですよ、もちろん。