暖かいというのはこういうのかなぁ…

午後からは伊丹人権啓発協会(おるかの会)のお座敷。
1時間前にとりあえず会場に着いたのですが、みなさんすでにいろいろと準備を開始しておられます。なんか、気合いが伝わってくるのですが、わたしのほうは相変わらずダレダレです。これはまずいかもしれない…。
「おるかの会」の研修会は、ふだんは平日の夜にしておられるようなんですが、今回はわたしの都合で日曜日になりました。「どのくらい来られるでしょうかねぇ」と聞くと「さぁ…」とのこと。動員もかけないし、ほんとうにフリーハンドでやっておられるようです。
参加者が来られるはものの、パラパラ。まぁのんびりいきましょう。
やがて、開始10分前。すると「どこからこんなに…」と思うほど人が集まってこられます。責任者の方は「ここ一列席を追加!」とかやっておられます。それでも足りません。10分間でリアル満席です。すごい!責任者の方曰く「ムラ時間やし…」。なるほど。だから誰も焦ってなかったんだ(笑)。
にしても、この集まり方はこちらにとっては精神的にビビります。アドレナリンがいきなり出てきて、ちょっとバクバクしてしまいます。
やがてお座敷開始。今回は2時間いただいているので、けっこうゆっくりしゃべれます。ちょっと多めにネタを放り込みながら話をしていると、やっぱりギリギリまでしゃべってしまいました。
実は、今回は、研修会を担当してくださった方の「格別の思い」がありました。おそらくそれがみなさんにも伝わったんでしょうね。すごく暖かい会場の空気が、2時間の間ずっと充満していました。逆にわたしがエンパワーされたような気がしました。

友だちがいるとやっぱ緊張するなぁ…

今日はA住町の人権問題研修会とのことです。
会場に到着してしばらく友だちとダラダラしていると、「あの〜」と言いながら入ってこられた方がおられました。阿波木偶箱廻しを復活する会の方です。
おどろきました。だって、前にお会いしたのは宮崎全同教の時でして、それも瞬間お会いしただけでしたから。そんな、わざわざあいさつに来られなくても…。ほんとうに恐縮です。でも、機会があったら「木偶」を見に行きたいなぁ。
さて、いよいよ時間。午前中にムラを案内して下さった方もおられます。それだけじゃなくって、徳島のお友だちが何人か観客席に座っておられます。ちょっと緊張です。まぁ、「真っ正面」に座らないだけ優しいんですけどね(笑)。
なんでも今日は町の婦人会の研修講座も兼ねているそうです。年配の女性の方々がけっこうおられます。こちらのほうは「話しやすい」パターンですね。
で、はなしをはじめたら、きちんきちんと要所要所でウケてくださいます。さすがは四国の中の関西圏。
おかげさまで、気がついたら1時間半があっというまに終わっていました。
終わってから、いろんな人がこられて、ごあいさつ。こんな活動をされている方もおられるんだ…。
あとはバスに乗って家に帰って風呂入ってご飯食べて寝るだけです。

布団に入って携帯を見たら、今日の話を聞いて下さったお友だちからのメールに気づきました。

自分の感性くらいって詩を思い出し…

という一節がありました。

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感性くらい
自分で守れ
ばかものよ

「自分の感性くらい」(茨木のり子)

読みながら涙が出てきました。
わたしの話が直球であったとしたら、それをまっすぐ投げ返してくれる友だちの存在が、ほんとうにうれしい。

徳島2連投

今日は、(たぶん)ムラ中の子ども会の保護者の方が対象の学習会で、徳島に来ました。
ちょっと早めに到着したので、「奥屋」という徳島ラーメンのお店へ。
徳島ラーメンって、かなり真っ黒のスープに、これまたかなり濃く味つけした豚バラ肉が入っているみたいです。「濃そうやなぁ」と思って食べたら、やっぱり濃い。かなり醤油辛いのですが、そこにほんのり甘味があります。豚バラ肉はいい感じで煮込まれていて、かなりおいしい!「辛〜」と思いながら食べているうちに、だんだんとスープの味に同化していきます。もしかしたら、このスープ、白ごはんを入れて食べたらムチャクチャうまいんちゃうん?という気がしてきました。食べ終わって担当の方としばらくしゃべっていたのですが、ふと気になってついスープを飲んでしまいます。う〜ん…。
その後、会場の児童館へ。早めについたので、あたりを散歩。ここのムラは、けっこう裕福だと聞いているのですが、「突然自然堤防状態」とか「高低差のある町並み」とか、なんとも言えない「印」があたりに充満しています。ムラの成り立ちや生業がわからないのでなんとも言えないのですが、それでもここの人たちが厳しい中で生活をしてきておられることがなんとなく伝わってきます。
で、お座敷開始。
聞いてくださったのは10人ちょっとなんですが、これがまたいい距離感です。単に「話す−聞く」という関係じゃなくて、ところどころでツッコミが入ってきたり、はたまたわたしの話をネタに向こうで勝手に盛りあがっていたり。ネタが成長しているとするなら、これほどうれしいことはないですね。
そんな感じで2時間ほどしゃべらせていただいて終了。終わりにあった「あいさつ」がまたいいです。通り一遍のあいさつじゃなくて、ご自分の現在抱えておられる課題に惹きつけながら聞いてくださっていることが伝わってきます。「聞く」っていう作業には2種類あるのかな。「守り」の聞きと「攻め」の聞き。この方の聞き方は「攻め」の聞きになるのかな。わたしの話って、単なるネタですから、「守り」だともしかしたら何も伝わらないかもしれない^^;;。ほんとうに助かります。
てことで、なんかすごくふんわりとした気持ちで会場をあとにすることができました。

大移動→日本教育学会

某所で「なにが高座だよ」と言われてしまったので(笑)、新エントリ「お座敷」にしてみました。

今日のGID学会の内容、若年層問題とか学校の話とか、ピンポイントに関心があるのがてんこ盛りなんですが、どうしても抜けなくちゃなりません。すみませんすみません。
てことで、起床は7時。
今回は、気のあうものどおしで民宿で雑魚寝です。シャワーを浴びたいけどどうしようと思っていたら、洗面所にドライヤーを発見。シャワーを浴びることにしました。気持ちいい!
で、Sんちゃんに車に乗せてもらって、8時過ぎにスタート。目指すは長崎空港です。
9時40分にフライト。空路を羽田へ。モノレールと山手線で駒込をめざします。
今日は日本教育学会の関東ブロックの学習会だそうな。
同じくGID学会を途中で抜けて来られた北海道のお友だちも一緒です。
さて、会場についてしばらくすると、ありえない人がおられます。あんた、大阪から来たの?
なんでも、「今日が一日ぽこんとあいたので、もったいないから来てみた」とか。まいりましたよ。
てなことで、学習会の開始。
内容は、

  • 「日本の教育における性的マイノリティをめぐる言説状況」小宮明彦(女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員)

主として同性愛についての歴史と現状かな。医療化をしていったGIDと脱医療化をしていった同性愛。もっとも、同性愛の場合は、医療によって「異常・逸脱」とされていたわけで、当然脱医療化をめざしますよね。一方、GIDはどうなんだろう…。

話そうと思って、うしろを見たらびっくり。この方も来ておられました。でも、ヒントがあったのね(笑)。
いつもとはちょっと違うネタなんですが、でもまぁ、笑いがとれてよかったよかった(笑)。

  • 「総合『性と生』で『多様な性』について考える生徒たち」水野哲夫(大東学園高校・総合「性と生」主任)

このとりくみ、すごいです!というか、うらやましい。生徒たちの層はうちの学校とあまり変わらないんだけど、性と生にガッツリと子どもたちが食いついてきて、そこからほんとうによく考えるようになるんだなぁと、感心しました。あと、講演会を放課後にやるというのもびっくりです。それも5回。これ、「最低ひとつは聞かなくちゃならないしれポートを書かなくちゃならないけど、それ以上聞きたい人が聞けるようにする」ためみたいです。

  • 意見交流

まぁ言いたいことを言わせていただきました^^;;。すみませんすみませんm(_ _)m。

しゃべるスピード

今日は2時間時間がいただけるので、ちょっとゆっくりと話ができました。
でも、問題は…。
やはり、人間がしゃべるスピードっていうのは、それぞれが決まっているんだと思います。
今日は手話通訳を必要とされている方がおられて、そのことを考えながらしゃべろうと思うんですが、気がつくといつものスピードになっています。「あ!」と思ってふたたびスピードを落とそうとするんですが、やっぱり気がつくといつものスピードになっています。
終わってからの感想を読ませていただいたのですが、おおむね「よかった」という感想の中で、ひとつだけ評価が極端に下がっているのが「しゃべるスピード」orz。
どないしたらいいのかなぁ…。

とうとう呼ばれてしまった

午前はちょっとバイクで用事をしに行って、午後、「感想文」を書こうと思ったのですが、やっぱり土日は仕事ができません。まぁ、だいたいの感じはつかめてきたので、あしたにはいったん脱肛脱稿できるかなと。
午後から京都駅南にある某教会へ。
今日は、「京都教区同性愛者差別問題小委員会」の方に呼んでいただいて話をすることになりました。
にしても、いままで100回以上は話をしてきましたが、今回の話しにくさはトップでしょうね。大学時代にお世話になった人、大学の後輩、教会の先輩後輩、現在「籍」のある教会の牧師etc.etc…。プラス母親(笑)。
でもまぁ、話しはじめたらいつもの調子でヘラヘラと話をしました。
考えてみると、京都教区ってセクマイ率が高いんですね。こんな人*1とかこんな人*2とかこんな人*3とか。まぁきっとまだまだいるんだと思います。ほんとうは…。
で、こんな人たちの存在のおかげで、やっぱり京都ではセクシュアリティの問題は避けて通れない問題なんだという認識を持っておられる人が、それなりにおられるわけです*4。だから、今回のような高座が成立するんだろうなと思います。
結局30人近い方々の参加で無事終了。

*1:大学の後輩・ただし向こうが年上(笑)

*2:大学の後輩・重なってないけどなぜかよく知っている

*3:大学の後輩・まぁいろいろと(笑)

*4:避けて通りたい人もそれなりにいるんでしょうけどね

まつりな日々5日目・早口じゃなくても…

で、駅までダラダラ歩いて本日の移動開始。目指すは、日本一短い駅名の場所です。特急を乗り継いで到着。そこから歩いて20分。本日の場所は、三重大学です。
前から「性の多様性概論」のお誘いがあったのですが、いろいろあってなかなかいくことができませんでした。それが、今回は別の方面からのお誘いで、たまたま今日があいていた*1のでいかせていただくことができたという。もっとも、パートナーに「24日行くし」と言うと「あんた、そんな日に行くの!」とえらい怒られましたが…。てか、学生さんもいい迷惑という話もかなりありますが…*2
担当教員の方との待ちあわせ場所に行くと、なにやら学生さんが話をしています。
「今日の人、女の人なん?」
「さぁ」
「椿姫なんとかみたいな人なんかなぁ」
「かなぁ…」
はっきり言って、そんなにきれいな人ではありません(笑)。まぁ、あとで_| ̄|◯してください。
で、いつもの通り高座の開始。
さすがに5日連続になると、テンションを保つのがかなりきつくなっています。あと、さすがに今日は延長したくなかったので*3、ところどころネタも短めに振ってみました。やっぱり、前フリのないネタはきびしいのか、反応が鈍いです。でも、それなりにウケてくださる人がおられるので、なんとかなったかな。ま、前からあった課題を再認識させられたということですね。
てことで、それでもなんとか今日の高座も終了。これが今年最後の高座でもありました。

*1:ていうか、こんな日にするか?いくか?みたいな

*2:最近は、大学でも欠講処理をきちんとしなくちゃならないみたいで、何かの都合で休校になったのの代講の日が今日だったらしいです。高校よりもたいへんだな…

*3:コミュニケーションカードのこと&きっとあるであろうみなさんのデートの約束

まつりな日々4日目・番外編がおもしろい

昨日、Gさんから「いつきさんの話を聞かせたい高校生がいるんだけど」というオファーがありました。なんでも、竹田高校では人権についての課題別の調べ学習をしておられるとか。で、かつて久住中学校で話をさせていただいた時聞いて下さった卒業生が、今年「性同一性障害」についての研究をされているとか。たまたま一昨日、Gさんにその卒業生から「資料を貸して」という電話があったので、「ちょうどいつきさんが長湯に来ているから話を聞いたら」ということになって、調べ学習をしているグループとの懇談会になったという…。
まぁ、「性同一性障害」についてわたしから話を聞くというのは、そうとうにゆがんだことになるので(笑)、そのあたりについては若干の配慮もしながら、それでもふだんの高座では決して言わないところまで、ふんだんに話をすることができました。
でも、なんで話ができたんだろう…。そう考えると、高校生たちがわたしから話を引き出してくれるんですね。ひとつひとつの質問にていねいに答えようと思うと、単にその質問に答えるだけじゃなくて、それにまつわるさまざまなことを言わないと、ほんとうに答えたことにならない。その「周辺」のことを考え、言葉化していく作業の中で、自分が気づいていなかったいろんなことがつながっていって、そこから新たな言葉が生み出されていくんですね。
その一例。

問「男性だった頃はつらくなかったんですか?」
い「…。つらくなかったですね。だって、あきらめていたもの。あきらめていたらつらくないです。逆に、あきらめなくなってからがつらかったんですよ」

これ、言われるまでわかりませんでした。でも、そうだったんですよ。「あきらめる」っていうことはそういうことだし、「あきらめない」っていうことはそういうことなんですね*1
たった2時間の懇談会だったけど、すごくたくさんのことを発見というか発掘させていただいた気がして、すごく充実した時間を過ごさせてもらった気がしました。

*1:なんだか、わけわからんな(笑)

まつりな日々3日目・久々の高校生相手

朝起きたら、やっぱりなに気にお腹が減っています。Sンチョルさんと「どこに行こう」と相談しながら、ホテルをチェックアウト。
S「無難なところはローソン?」
い「ジョイフルもあるよ」
S「ジョイフル行きましょうか?」
い「ジョイフルで何食べるねん?」
S「ジョイフルごまだれ*1
い「んなもん、あるかい!」
みたいなどーでもいい会話をしながら、結局入ったのは「すき家」。うどんがあるかと想ったら、牛丼関係しかないのが誤算でした。ミニを頼んだのですが、ダメ。
S「あとちょっとやん」
い「あのな、山頂が見えていても、「あかん」と思ったら引き返す勇気が必要やねん」
なぜか牛丼が登山の話になりながら、すき家をあとにして、目指すはH南高校。
今日は、どういうわけかH南高校の生徒相手の「保健講話」らしいです。にしても、わたしの話が保健かどうかもたいがいだし、「講話」じゃなくて「高座」なんですが…。
高校生相手って、やっぱりあんまり経験ないし(笑)、しかも60分とか言われているのでメチャクチャ不安でした。いや、クラスでの授業とかとはぜんぜん違いますから…。でも、生徒さんたち、すごくいい子らなんですね。去年行った隣の学校とは、またちがう子どもたちです。なんというか、ほんわかと聞いてくれる感じがとってもよかったですね。さらに、今年は養護教諭の方がすごく熱心にとりくまれていて、保健委員会の主催という形でした。なので、司会やあいさつは、すべて生徒。これもよかったです。はじまった時の「不安」とはまったく違う「安心感」を、60分後にはもらっていました。
高座のあとは、生徒さんたちとの交流会。もちろん、ノンアルコールです(笑)。ひとりひとりの生徒さんたちが、一生懸命質問を考えてくれています。それにひとつひとつ答ながら、60分の中では伝えきれなかった思いを話せます。こういう時間が必要ですよね。
中には「家族への伝え方」を聞いてくれた人もいました。無理に伝えなくてもいいんだと思います。ほんとうに「伝えたい」と思うことが大切。でも、そのためには「自分へのカムアウト」が、まず大切なんだよね。なんてことを書いていても、たぶんここ読んでないよな(笑)。
今回は、高校生だけじゃなくて、昨日も来てくれていたHでくん。さらには卒業生のJくん。ほんとうにありがとう!また会おうね!
ってことで、Sンチョルさんの車に乗って、ふたたび竹田方面へ。

*1:「ごまだれ」は佐伯名物のうどんです

まつりな日々2日目・やっぱ同業者

ノソノソ起き出して、ダラダラとテレビを見ながら、ボーっとする朝です。こんなに朝ゆっくりするのはいつ以来だろう…。
ボーっとテレビを見て、姫さんのつくってくれた朝ご飯を食べて、またまたボーっとテレビを見ていると、やがて姫さんがあせりはじめました。
「何時に家を出るの?」
Sンチョルさんの答「11時」
姫さん「あと10分やん」
Sンチョルさん「だって、やめられへんにゃもん」
てなことを言っていてもしかたがありません。そこからバタバタ出発準備をして、11時過ぎにはスタートです。姫さん、お世話になりましたm(__)m
さて、目指すは佐伯市
Sンチョルさんとの珍道中開始です。
しばらく車で走っていると、さっき朝ご飯を食べたはずなのに突然お腹が減りはじめます。
い「ラーメン、どこかおいしいところ知らへん?」
S「九州のラーメンはダメやき」
い「なんで?」
S「とんこつに醤油とか入っているの、わけわからんき。とんこつはとんこつ。しょうゆはしょうゆやし」
どうやら、北海道人には九州ラーメンはダメらしいです。
ということで、想夫恋へ。う〜ん。食べたことがない食感ですね。でも、一回このつくりかた、やってみよう。
昼食のあと、あーだこーだと言いながら佐伯市に到着。今日は、高教組の佐伯支部の高座です。
高教組というと、早い話が高校教職員の集まりです。もう、思いっきり同業者です。もちろん年代も近い人が多いです。となると、話やすさという意味ではこれ以上の人たちはありません。同業者ネタをあちこちにふりまぜながら、好きなようにしゃべらせていただきました。
っていうのはいいんだけど、いったいあたしゃ、いつでもなんの話をしているんだろう…。