学力をいかに育むか

今日は午前も午後も出張です。そのおかげで朝はゆっくりできます。こんな日があると、ふだん、なんであんなに朝が早いんだろうと思いますね。
てことで、午前の出張先である第2のふるさとへ。最寄り駅で降りると、今日の講師の志水さんが降りてこられました。てことは、迎えの車があるな。歩くのも好きだけど、今日は便乗させてもらいましょう。
てことで、午前の研修会は志水さんの講演です。発端はこの日の論議でした。要は、新自由主義の中で格差が拡大している。その格差の拡大は、社会をデザインする側と、単なる消費者に人々を分断し、消費者は一方的に搾取されるだけの人になるんじゃないかと。ただ、これはあくまでもわたしの直感なので、もう少し深めた話を聞きたいなと。そこで今日の講演になりました。
てことで、講演開始。
あまり簡単ではない自己紹介ののち、本題スタート。いや、自己紹介がとても大切な伏線になってるんですよね。で、そこから「アリストクラシー」→「メリトクラシー」→「ペアレントクラシー」の話です。ちなみに、ここで
「この3つのどれがいい?」
というワーク。
難しいな。だって、メリトクラシーだって実は格差があるわけで、それなら「しじみ売りの子はしじみ売り」な社会で、それで生きられたら、それはそれでええやんかという気持ちにもなるわけです。
ちなみに、メリトクラシーが3世代も続くとペアレントクラシーの世界になるとのことで、そりゃそうだなと。で、このペアレントクラシーと新自由主義は共依存の関係にあると。たしかに。
で、ここから「学力の木」の話です。根っこの学力をどう育てるか。茨木市と酒田市の事例の紹介のあと、志水さんの考えを述べられます。
志水さんは「根っこの学力」を育てるためには3つのハードルがあるとされます。1番目は「自尊感情」2番目は「学習習慣」、そして3番目は「目的意識」。なるほど…。そして、それらを育むためには人間関係が必要で、そこで集団づくりが大切であるとされます。そりゃそうだ。
そんな話の最後はcovid-19が蔓延する中、一気に進んだICT教育は「個別化」「最適化」の方向を目指していると。でも、それに加えて「集団性」「協同性」が必要であるという結びでした。まぁ「加えて」というのは、「対して」とは言えない状況があるゆえのリップ・サービスのようですけどね。
うーん。少し物足りない。
ちなみに会長さんが質問されましたが、質問が長い(笑)。てか、政治の話を聞きたがっているみたいです。が、たぶん経済界もあるはずなので、
「個別化・最適化も新自由主義と相性がいい気がするけど、その先にどういうところに行こうとしているのか?」
という質問をしたけど
「楽観的」
という答えで、まぁそうとしか答えられないわなと。
志水さんの話、この会議に出ているメインの人たち、つまり保・小・中の人には最適の話でしょうね。現にみんなメッチャうなずいておられました。でも、わたしはほんの少しだけ物足りなさが残りました。まぁそこは自分で勉強するしかないのかな。

で、午後の会議へ。まぁこちらはそれなりに関係ができてきたからか、けっこうコミュニケーションがとれてる感じになってきました。
なにより支援学校の人たちの反応がいい。若いっていうこともあるかもしれないけど、それまで「インクルーシブ教育」の観点で自分たちの仕事を捉える機会があまりなかったんじゃないかな。だから、新鮮なのかもしれないです。みなさん、けっこうメモをとっておられます。まぁ、わたしは言いたい放題なだけか。
てことで、午後の会議も終了。

帰りに久しぶりに角打ちに寄ろうかなと。
トイレに行って帰ってきたら、ほとんどなにも言わなくてもきざみが用意されてました(笑)。
聞かれたのは
「冷や?熱燗?」
だけです。てことで、至福の1杯。

今日はおじさまたちがおられないので、2杯で帰りましょう。家に帰ってビールですね。