「おもしろかった」らしい

今日の授業はプリント学習。と思ったけど、あまりにも簡単なプリントなので、早い子は10分ほどで終わってしまうんですよね。そうなると、残りの40分がヒマになってしまいます。もちろん、課題は与えるけど、やるかどうかはその子次第です。てことで、はじめ15分だけ授業をして、プリントの時間は35分にしました。
さてさてどうなるか。
教室で教員と生徒の間にinteractiveな関係がある場合は、子どもたち同士の関係をどうつくるかってのが課題になります。でも、教員と生徒の間にinteractiveな関係がつくれない場合、子どもたち同士の関係があらかじめあって、教員を寄せつけない感じがあるんですよね。そういう場合にどうするか。とにかく、個々の生徒との関係をつくるしかないです。だから、どんな質問にも全力で答える。解決の糸口を提示して考えてもらう。こういう教員と生徒の関係づくりを通して、既存の子どもたち同士の関係を切る。interactiveな関係にある子どもを少しずつ増やす。そして、そういう子どもたち同士の関係を再構築する。
たぶん、そんなことが必要なのかなと思います。今はその最初の段階です。そして、プリント学習の時間が、それをやる時間なんですよね。だから、ここでの個々の子どもたちとの関係づくりは大切です。と同時に、「数学」でつながっている関係があれば、それを最大限尊重して、肯定する。そうすれば、「そういう関係は肯定される」ってことが明らかになります。
プリント学習のもうひとつの効果は「できる」気にさせること。そうすれば、諦めなくなります。なので、みんなのできぐあいを点検しながら、苦手な子が少しずつでもやっていたら「やってるね。OKOK」とつぶやく。
そんなことを繰り返しながら、35分間をめいっぱい動きまわりました。
職員室に帰ったらプリントチェック。楽しみなのは、プリントの最後にある「今週の授業を振り返っての一言」欄です。ここには子どもたちが気づいたことがいっぱい書いてあって、それを読むと自分が何に気をつけながら授業を進めなくちゃならないかがよくわかります。そんな中に、ひとこと「おもしろかった」と書いてる子がいました。
この子とは、ほんのちいさなひとことがきっかけで、すこしずつinteractiveな関係をつくりつつある感じなんですよね。こういう小さな関係を大切にしながら、クラスづくりをしなくちゃなと思いました。
さらに、放課後、気にしている生徒と会ったので廊下で立ち話。
「まさか、うしろの答え、写してへんやろな?」
「写してへんよ」
「そうか。あのプリントな、できぐあいはどうでもよくて、半分しかできていない子をチェックしてるねん。その子ができるようにするためにやってるねん。だから、写されるとチェックから漏れてしまって困るねん」
「今回、簡単やったし,自分でできたわ」
「そうかぁ。よかった」
少しずつ「芽」が出てきたかな。でも、まだまだこれからです。

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