やまだ@南松原

今日は日曜日だけど、文化祭のからみで昼前に出勤です。なんか、放送部の連中が「幕があかない」とか言ってるので修理してみたり。にしても、動きを見て、考えて、原因、わからんか?

てことで、いろいろ修理も終わったところで、さて昼ごはんをどこにするか。そういえば「猪ラーメン」の店があったなと車を走らせているうちに、「ここまで来たんだから、第二のふるさとのお好みにチャレンジしてみよう」と。
第二のふるさとのお好みは、わたしにとってのソウルフードです。はじめて「カスのお好み」を食べたのはここでした。当時、誰もが認める「やのさん」というお店がスタートでした。練り込みなのに白っぽくてぺったりしていて、でも、口に入れるとふんわり。で、少し脂っこいんです。何とも言えない不思議な食感は忘れられません。「やのさん」のもうひとつの名物は鍋焼きうどんでした。真夏にカレー鍋焼きうどんを頼んで一味をたっぷり入れるのが正しい食べ方です。ちなみにビールはおいてませんが、向かいが酒屋で、わたしがここに住みはじめてからヱビスを置くようになったので(笑)安心して買いに行けました。
このブログの「お好みエントリ」をつくろうと思ったのは、この「やのさん」の突然の閉店がきっかけでした。あの時のショックたるや…。あの味は永遠に食べられないけど、せめて画像とレポートだけでも残したかった。そう思ってはじめたエントリでした。
ちなみに、第二のふるさとにはお好み焼き屋さんは現在3軒あるらしいことはわかっています。が、一軒はいつもシャッターが閉まっていて、もう一軒は冬にならないと鉄板に火を入れません。もう一軒は、もともと住んでいたところの至近距離にある店で、わたしが住んでいた頃はおじいさんが食料品店をやっていました。てことで、シャッターの店からチャレンジ。閉まってました。てことは、「やまだ」が開いてなければ、今回もチャレンジ失敗てことになります。どうだろ…。
開いてた!
とにかくカスのお好みです。

カスはゴロゴロという感じ。
焼いてもらいながら「昔、このあたりに住んでたんですよ」って言ったら「あー、せんせいやなぁ」と覚えてくださっていました。ま、ほんまにご近所やから当たり前かもしれませんが、やっぱりうれしいです。
お店の人はひとりだけですが、焼きを担当するのはお店の人の友だちらしき人です。この人は隣のムラの人らしく、わたしのことも「知らんな」と言っておられました。そりゃそうだ(笑)。ちなみに、この人たぶん従業員ではありません。入ってこられた時のお店の人との会話は
「ひさιぶりやな*1
「せやな、ひーふーみー、5日ぶりやわ」
思わず心のなかで「5日で久しぶりかぃ!」とツッコミが入ります。たぶん、遊びに来て、忙しい時は「てったい*2」してるんだと思います。なにせ今日は日曜日。てんぷらの日ですから。
そうこうするうちに蒸らしは終了しました。蒸らしの終わった画像を撮れなかったのは痛恨の極みです。ふんわり蒸しあがった生地の上に透明に輝く油カスのおいしそうなこと!この画像を撮るためだけにもう一回来なくちゃなりません。
で、ひっくり返すといい色です。

ちなみに、油はラードを使っておられます。なんか、いきなり冷蔵庫から牛乳パックを切ったのが出てきたと思ったら、鉄板に塗り塗りされました。それがラードを固めたものだと気がついたのは、それが冷蔵庫に収まってからでした。これもまた撮らせてもらおう。
で、ダラダラと「あの人、知ってるか」話をしていると、焼きあがりました。

まずはひとくち。んまい!
「やのさん」とはまったく違います。もう生地はホットケーキのようにフカフカです。でも、ラードの脂っこさは「やのさん」に通じるところもあります。そう言えば、りんごも激しいラードでした(笑)。
ソースはたぶんツバメですね。てか、ツバメ教えてくれたのが第二のふるさとの人でしたから、ここのムラではツバメがスタンダードです。
「辛ソースいるか?」
「はい」
もちろん澱ソースです。
油カスはあまり多くないけど、味はふんわりと漂ってきます。お店の人「子どもと一緒に樟葉に行ってお好み食べたら子どもが「油カス入ってへん!」って言うてな(笑)」と笑っておられます。さらに続けて「油カス入れるのは特殊なところしかないねん(笑)」って言っておられて、なんか感慨深かったり…。
なんしか、おいしい。たぶんそのおいしさは、ラードをつかっているところにもあるんでしょうね。あっという間に食べ終わりました。
そしたら「コーヒーかコーラか、なんか飲むか?」と聞かれてしまいました。なんかもう。ほんとのほんとにムラ中のお好み焼き屋の、しかも地元民対応です。メッチャうれしい!
そうそう。てんぷら、家族へのおみやげに持って帰ろう。「こんにゃくとたけのことするめ」を頼みました。こんにゃくとたけのこはしっかりと下味がついているのでめっちゃおいしいんですよね。
さてと。帰ろう…。すると「これ、おまけや」と言ってかぼちゃをおまけしてくださいました。

で、お会計。なにやらふたりで話をしておられます。「お好みいくらや?」「500円」。思わず「あの、油カス入れたし」。お店の人、黙って首を横に振られます。これ「ええねん、いらんねん」の意味です。
もう、胸が熱くなりました。
「また来てや」
「はい、来ます!」

てことで、恒例のdata

お好み焼 中500円、大600円
ビール なし
スタイル 混ぜ系
その他 基本、昼間のお好み焼き屋さんです。夜の営業はありません。営業時間は平日14時まで、日曜日は16時まで。お好み焼きの生地にはデフォルトでイカが入っているみたいです。これがいいダシでした。トッピングは油カスとすじが100円で玉子は50円。てんぷらはひとつ80円です。てんぷらは絶品です。
独断的評価 ★★★★★(ほんとにベーシックなお好み焼きです。でも、このベーシックさを出すのが難しい。生地もさることながら、焼き方もありますね。これらが高いレベルで出ています。)

さらに詳細なリンクも更新しましょう。

*1:発音は「ひさっぶりやな」みたいな。

*2:このムラでは「手伝い」は「てったい」という。