お散歩

昨日の朝、A久◯さんから
金泰九さん東九条を案内したいんだけど、どこに行けばいい?」
という連絡があって、つい
「どうせ明日はあいてるし、案内しよか?」
と答えてしまっていたという…。でも、金泰九さんを案内できるって、考えたみたらすごい機会だし、やっぱり気合いが入ります。
てことで、今日は朝からお散歩です。
とりあえず、今回はさまざまな施策がなされている「北側」から入っていくことにしました。柳原銀行資料館の前で、聞きかじりの部落史*1を話をしてみました。にしても、いつ行っても、周辺とのギャップに、なんとも言えないものを感じますねぇ。
で、そこからいよいよ八条通りへ。
八条通りの真ん中に立って、北と南を見渡しながら、「金さんの「街」」のありようを感じてもらいます。金さんの顔がこわばっていくのがわかります。正直言ってしんどかったのですが、でも、これを知ってもらわないと、「東九条がなぜここにあるのか」ということがわかってもらえません。
続いて「ひかり公園」に行って、これまた聞きかじりの「オールロマンス事件とオールロマンス行政闘争」の話を軽くします。その後、いよいよ東九条の街中をうろつきます。マンモス団地とかパッチギ橋とかを経て、40番地の跡地へ。ちょうど向こうから東九条マダンのメンバーが来たのであいさつ。若い同胞の姿に、金さんの顔がゆるみます。うんうん、これが東九条にはあるんですよ。
厳しい現実がありながらも、でもその中で精一杯楽しみながら運動をしている朝鮮人と日本人がいる。それこそが東九条の魅力なんだと、わたしは思います。
40番地の跡地を見た後は、マダンセンターに行って、当時の写真を見ます。ちょうど東九条マダンのメンバーもいたので、自治会活動をしていた朴哲さんに説明をしてもらいます。
たぶん、金さん、もうこのあたりで「お腹いっぱい」になっているんじゃないかなぁ。でも、シャワーのように東九条の空気を浴びてほしいなぁと思いました。

で、近くの食堂へ。ここ、ウリマルが飛び交う食堂なんですよね。ここでいっぱい食べて、ちょこっと呑んで(笑)、お次は同志社大学へ。尹東柱の碑を見に行きます。
ジッと碑を見つめられる金さんの心になにがあったのかは、やはりわたしにはわかりません。でも、「行きたい」と言われたその奥に「なにものか」があることはわかります。

ここで最後に記念写真を撮って解散です。
食堂でごはんを食べながら
「ありがとう」
と言われたのですが、こういう時間を与えてもらった金さんに、わたしのほうこそ
「ありがとう」
でした*2

帰りに寄った古本屋では父親の名前を見つけるし、なかなか有意義な半日でした。
さぁ、今日の晩ご飯はわたしがつくる番ですわ。その前に一眠りしてがんばろうかな。

*1:部落内の貧富の差とか、融和運動とかなんとか

*2:さらに昼ご飯、おごってもらったし。